みなさん、こんにちは。
大郷町歯科医院、院長の室月です。
今日は皆さんも聞いたことがあるかと思われる「歯周組織」について、詳しくご説明していきます。
歯周組織は歯肉、歯根膜 、セメント質および歯槽骨から構成されており、歯の支持組織としての機能を果たしています。
また、歯が萌出し、対合歯と咬合機能を営むようになると、歯周組織はおもに機械的刺激に対応した特徴的な機能構造を形成します。
そのため、歯根膜やセメント質および歯槽骨表層では、硬組織形成細胞の指標であるアルカリホスファターゼ活性を示す細胞が豊富に認められます。
1.歯肉
歯肉は歯槽縁と歯頸部を被覆する口腔粘膜で、大部分の歯肉は歯槽骨に接合しています。
歯肉の結合組織は線維が機能的に密に走る組織で、この線維を歯肉線維とよび、主成分はコラーゲン線維である、歯肉線維はその走行により、①付着歯肉の歯面への緊密な固定、② 接合上皮の歯面への密着、③歯の支持安定といった機能を果たしています。
2. 歯根膜
歯根膜は、歯根(セメント質)と歯槽骨との間に存在する線維性結合組織であり、両者を連結して歯を支持する機能を有しています。
また、触覚および圧覚のレセプターが豊富に存在することより、咬合時に加わる各種の刺激を受容する感覚装置として機能している、セメント質や歯槽骨に埋入した部分の線維は Sharpey 線維とよばれています。
歯根膜には多種類の細胞の局在が認められ、歯根膜線維を形成する線維芽細胞、歯槽骨周辺に骨芽細胞と破骨細胞、セメント質表面にセメント芽細胞、セメント質の近くにHertwig 上皮鞋の退化した Malassez の上皮遺残がみられます。
また、歯根膜中には血管系が発達し、歯槽骨中の血管とも連絡しています。
神経線維は三叉神経の上・下顎神経に由来し、最も神経分布の多いのは根尖部付近です。
3. セメント質
セメント質は歯根象牙質を被覆する石灰化組織です。
Sharpey 線維を包含し、歯根を歯根膜や歯肉と連結することにより、歯の支持装置として重要な役割を担っています。
セメント質の厚さは部位により異なり、歯頸部では20~50 µmと薄く、根尖部では200~300 µmと厚くなる傾向を示します。
セメント質はエナメル質、象牙質に比較して軟らかく、骨組織と類似した構成成分を示しますが、血管と神経が存在しない点で骨組織とは異なっています。
4. 歯槽骨
歯槽骨は固有歯槽骨と支持歯槽骨とに分けられます。
固有歯槽骨は歯槽骨の内壁を形成し歯根を取り囲む皮質骨の部分で、Sharpey 線維が豊富に埋入されており、歯を支持する重要な機能を果たしています。
周囲の組織に比較して緻密質で石灰化度が亢進しており、エックス線写真ではエックス線不透過像として観察され、歯槽硬線または白線とよばれています。
支持歯槽骨は歯槽突起のうち固有歯槽骨以外の部分で、固有歯槽骨を支持する機能を担っています。
歯槽骨では、他の骨組織と同様に骨吸収像と骨形成像が認められ、たえず骨のリモデリング現象 (骨改造現象)が繰り返されています。
いかがでしたでしょうか。
歯周組織について詳しくご説明させていただきました。
その他、ご不明な点、ご質問があれば、遠慮なくお尋ねください。