みなさん、こんにちは😃大郷町歯科医院、歯科衛生士の本田です(^^)
7月も半ばになり、暑さが増してきましたね。私は朝の比較的気温が上がる前に出勤し、帰りは18時すぎに医院を出るため、1番気温が高い午後の最初の頃は、涼しい院内で過ごしているため、来院される患者さんが暑そうにしていらっしゃったり、患者さんの服装で今日は暑いんだな〜と実感しております😅まだまだこれからが夏本番!🌻体調管理をしっかりしながら暑い夏を乗り切りましょう!
さて今回は、根面う蝕についてお話ししていきます。根面とは、根っこのことで、う蝕とはむし歯のことです。つまり根っこのむし歯のことを言います。

このイラストの歯の白い部分は、歯冠(しかん)と言って元々見えている歯の部分です。一方で根元が少し黄色っぽいところは、歯根(しこん)と言い、歯の根っこの部分です。本来、歯根は歯ぐきに覆われて見えていない部分ですが、加齢や力強い歯磨き、歯ぎしり・食いしばり、歯周病などによって、歯ぐきが下がり、見えてきてしまうのです。その歯根にできるむし歯が根面う蝕です。
歯は、1番外側の部分がエナメル質、2番目の部分が象牙質、そして1番奥にあるのが歯の神経です。

エナメル質はヒトの身体の中で最も硬く、歯の多くの割合を占める組織です。むし歯菌の出す酸には弱いですが、しっかり歯垢を取ってむし歯予防をすればむし歯にならずにすみます。
しかし、歯根の部分を見てみると、実はエナメル質はありません。かわりにセメント質という組織があります。その次の象牙質とそのセメント質は、似たような組成で、エナメル質に比べるとやわらかく(骨とほとんど同じ硬さ)、エナメル質よりもツルツルではないため、歯垢がつきやすいです。
つまり、歯ぐきが下がって、歯の根っこが見えてくると、歯の部分(歯冠)よりもむし歯になりやすいのです:(;゙゚’ω゚’):
また、象牙質にはエナメル質にはない象牙細管という歯の神経につながる細い管があり、歯ブラシで強く磨くと象牙細管を刺激し、それがしみる原因になります。
歯の根っこが見えてきたらむし歯になりやすい…でもがんばって磨いたらしみる原因になる…
ではどうしたらいいでしょうか?
歯の根っこをむし歯にしないためには、まず歯磨きは強く磨くことは必要ありません。根っこだけでなく、歯磨き自体、強く磨いたからといって、歯垢が落ちるわけではないからです。歯ブラシをペンと同じように待ち、適切な力で歯の表面にしっかり歯ブラシが当たっていることを鏡を見て確認し、軽い力で磨けば、歯垢は落ちます。
鏡を見ないで磨くと、歯ブラシの当たる位置を間違えてしまう可能性があるため、鏡で確認しながら磨きましょう。
そして、歯の根っこの部分にもフッ素のむし歯予防が最適です。現在販売されている歯磨き粉には、ほとんどフッ素(正確にはフッ化物)が配合されています。6歳以上であれば、濃度1450ppmと記載されている歯磨き粉を使用しましょう。現在日本で販売されているフッ化物配合歯磨き粉では、1450ppmが1番濃度が高いです。
そしてさらに、歯科医院でフッ素を塗ることができます。歯科医院で塗るフッ素は約9000ppmです。歯磨き粉の約6倍です。
これは、一般の方へ販売は禁止されています。歯科医師、歯科衛生士のみが取り扱うことのできるもので、歯科医院で定期的に塗布することで、むし歯予防効果が高まります。
定期検診などで3ヶ月に1回ほど来院される方は、ぜひフッ素を塗布しましょう。歯磨き粉と併用することで、よりむし歯予防効果が高くなります。
フッ素塗布は、お子さんだけ…というイメージの方も多いかもしれませんが、そのようなことはなく、全世代の方に有効なむし歯予防方法です。
ほとんどの方が保険適用なので、フッ素塗布を希望の方はぜひご相談ください。(一部のご年齢の方には保険適用外です)