みなさんこんにちは♪
宮城県の大郷町歯科医院の歯科衛生士・松倉です!
最近昼間はかなり暖かくなってきましたね!日が落ちるとまだ肌寒い日もありますが過ごしやすい気温になってきてとても嬉しいです。
今回は、酸蝕症というものについてご紹介したいと思います。
みなさんは、酸蝕症という疾患があるのをご存知でしょうか?
通常、歯はむし歯菌が糖を分解して酸を作ることで溶かされていきます。いわゆるむし歯です。それとは違って、スポーツドリンクなどの酸性の食べ物や飲み物によって直接歯が溶かされる場合や、工場などで酸性の物を取り扱っていて歯が溶けたりする場合を酸蝕症といいます。歯の表層のエナメル質が酸蝕により溶かされると中の象牙質が露出してきますが、そうするとしみる症状が出てきたり、むし歯になり易くもなり、やがて歯の神経の治療が必要になる場合もあるため注意が必要です。
この酸蝕症、pH5.5(数値が小さいほど酸性度が高い、中性はpH7.0)を超えた酸性の飲食物にふれると歯の表層のエナメル質を溶かし始めると言われています。とはいえ、短時間触れただけなら唾液の力で修復されるため問題にならないのですが、長く触れると唾液の修復力が追いつかず溶けてしまいます。ちなみにエナメル質の中にある象牙質はpH6.0でも溶けてしまいます。
例えばこんな飲み物や食べ物は要注意!
コーラ(pH2.2~3.0)、ポカリスエットなどのスポーツドリンク(pH3.5~3.8)、
サイダー(pH3.4)、ポンジュース(pH4.0)、飲むヨーグルト(pH4.1)、
缶酎ハイ(pH2.5~2.9)、ワイン(pH3.3~3.4)、缶ビール(pH4.0~4.3)、
黒酢(pH3.1~3.3)、野菜生活(pH3.9)、
レモンなどの柑橘類(pH2.1~3.5)、ドレッシング(pH3.1~4.0)など
◎酸蝕症の予防は?
では、酸蝕症の予防にはどのようなものがあるのかご紹介します!
1, 酸っぱいものを口にしたら30分ほど歯磨きしない
食後の歯磨きは本来、むし歯予防のためにはよい習慣ですが、酸にふれて柔らかくなっている歯をゴシゴシ磨くとエナメル質や象牙質が削れてしまいます。そこで、酸っぱいものを口にした後は、まず水やお茶で口をすすぐつもりで飲み、唾液の働きで軟化がおさまる30分後くらいに歯を磨くのが良いでしょう。
2, フッ素入り歯磨き剤を使う
フッ素には歯を強くする働きがあります。最近の歯磨き剤にはたいていフッ素が入っていますが念のためパッケージの裏面を確認してみてください。
上記の食べ物・飲み物を食べると必ず酸蝕症になるわけではありませんが、ずっと食べたり飲んだりしているとなりやすくなる病気です。
みなさんもこれから気をつけていきましょう!