こんにちは!大郷町歯科医院の大杉です。
今回は歯科医院でされた事のある方も多いであろう、”型採り”についてお話しさせて頂きます。
歯科医院で型採りはどんな時にすると思いますか?
実は詰め物を作る時、入れ歯を作る時、インプラントの上部構造(歯として見える部分)を作る時全て型採りが必要です。
型採り材は、歯科医院内で石膏模型を作製する為に使われます。
その石膏模型が歯科技工所に運ばれ、歯科技工士さんの手によって詰め物や被せ物、入れ歯が作られるのです。
大郷町歯科医院でよく使用している型採り材には幾つか種類があります。
1つはアルジネート印象材と呼ばれる、粉と水を混ぜて使う型採り材です。
保険で作製する詰め物や入れ歯、マウスピースを作る際に使用します。
こんなオレンジ色の粉を使います↓
使う水の水温が低いほど、固まるまでの速度が遅くなります。
なので夏場や型採りする本数が多い時など、固まるまでの時間を長くしたい時は直前まで冷蔵庫に入れていた冷水を使用することもあります。
しかしこのアルジネート印象材だけでは、詰め物の型採りをする事ができません。
アルジネート印象材は、細かい部分の型採りが得意ではないのです。
そこでアルジネート印象材とセットで使用するのが”寒天印象材”です。
お菓子作りで寒天を使ったことのある方もいるかもしれません。
それと同じく、寒天印象材は温めることでドロドロになり、常温で固まります。
この寒天印象材をアルジネート印象材と組み合わせることにより、詰め物や被せ物等の型採りが行えるようになるのです。
そしてもう1つ、”シリコン印象材”があります。
寒天印象材・アルジネート印象材は石膏模型を作るまでの時間が空くにつれて、段々歪みが出てきてしまうのです。
当院では型を精密に取りたいケースでは、シリコン印象材を使っています。
特にセラミックの詰め物・被せ物や、コバルトクロム義歯という金属を多く使用した入れ歯を作る時は必ず使用しています。
シリコン印象材もアルジネート印象材と同じく化学反応を利用して固まるのですが、粉と水で出来ているのではありません。
基材に硬化促進剤を反応させて固まる型採り材です。
といっても分かりづらいと思います。
こんな感じです↓
こんな感じで型採り材が混ざりあい、時間が経つにつれて固まるのです。
シリコン印象材を使用した石膏模型はより精密です。
患者さんに入れ歯をお渡しする時の調整も少しで済むことが多いです!
と、型採りといっても当院で使用しているだけでも種類が幾つかあるのです。
作るものや、患者さんのお口の状態に合わせて選択をしています。
皆さん、型採りの際は「どれを使っているのかな?!」と考えてみると楽しいかもしれないですよ〜