こんにちは!大郷町歯科医院、歯科助手の大杉です。今回は親知らずのお話をさせていただきます。
皆さん親知らずを抜いた事はありますか?私は2本抜いたことがあります。上の歯と下の歯です。
当時、強い痛みがあった訳ではないのですが抜歯に踏み切りました。痛くないのに何故抜いたの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、今回は親知らずが及ぼすトラブルについてご説明させて頂きます。
親知らずは真ん中の前歯から奥歯側に数えて8番目にある歯です。
人間の歯は普通15歳くらいまでに上下28本の歯が生え揃います。その後、20歳前後に永久歯の中で1番最後に生えて来るのが親知らずなのです。
人によっては生えるスペースがなくて、顎の骨の中に埋まったままだったり、横向きに生えてきたりと少し厄介な歯でもあります。
親知らずが生えてきた為に起きるトラブルの例としては…
親知らずはきちんと生えてこないことが多いのに加えて一番奥ということもあり汚れが溜まりやすい歯です。プラークが溜まったままにしてしまうと歯肉炎が起きてしまいます。
よく「親知らずの周りが腫れた、痛い」と来院される患者さんはこの状態であることが多いです。
親知らずの周りに起きる歯肉炎は”智歯周囲炎”と呼ばれます。
特に疲れている時や寝不足などの抵抗力が落ちているタイミングだと急性症状が起きやすいので要注意です。ちなみに腫れている時・痛みがある時に抜歯は行えません。腫れや痛みを取り除いてから抜歯を行います。
この急性症状が頻発するので抜歯を検討される、という方も多いです。
また親知らずがあることにより清掃性が悪くなり、親知らずの手前の歯まで虫歯になってしまうというケースもあります。親知らずの抜歯を行うことで手前の歯が虫歯になるリスクも軽減することができるのです。
そしてもっと怖い話があります。歯は歯ぐきから出ている部分(口を開けた時に見える部分)が大きく溶けてしまっても、被せ物等で修復することができます。ですが歯ぐきに隠れている根の部分が溶けてしまうとその歯は抜歯適用となってしまうのです。
横に生えた親知らずが手前の歯を押すことによって、手前の歯の根が溶けて抜歯になってしまう…という方も中にはいらっしゃいます。
手前の歯を守るために親知らずの抜歯をした方がいいケースもあるのです。
「親知らずはあるけど痛みがないから大丈夫」という方も多くいらっしゃいますが、年に1回くらいは歯科医院でレントゲンを撮って、お口の中の状態をチェックすることをお勧め致します。
心配事やお悩みがある方は、お気軽にお声掛けくださいね。