みなさんこんにちは。大郷町歯科医院、歯科衛生士の高橋です。
毎日30℃を超える「真夏日」が続く中「猛暑日」という言葉も頻繁に聞くようになり今年も暑い夏ですね。夏休みを利用しての旅行やお盆で帰省されている方もいることと思います。まだまだ暑さは続きますので夏バテをしないように生活リズムを整えバランスの良い食事と水分補給には十分気をつけながらこの夏を乗り切りましょう。
さて、今回は「噛む力と健康寿命」について書かせていただきます。
ここで言う噛む力とはギュ-ット強く噛む力のことではなく食べ物を噛み砕き小さくし飲み込みやすい大きさにする力のことを言います。
また健康寿命とは自立した日常生活ができる期間のことを言います。高齢になると筋力や身体能力の低下はさけて通れない問題ですが、このような状況の中でもあまり他人の力を借りずに元気に過ごすことができる時間を少しでも長くし(健康寿命)寿命の質を高めていきましょうと言われています。そしてこの健康寿命を長くする要因の一つに噛む力が関わっているのです。
食べ物が飲み込みにくくなる、むせる、滑舌が悪くなる等口に関する機能が低下すること(オーラルフレイル)は食事の摂取に大きく影響します。特に高齢になると虫歯や歯周病が原因で歯を失う確率が高く残っている歯が少ないため上手く噛めなかったり、口の周りの筋力の低下により噛む力が弱まり食べこぼしや食事中にむせてしまう等の症状がでてくると無意識のうちに食事の量が減ったり、柔らかい物を好んで食べるようになる等の偏食に繋がります。結果栄養のバランスが崩れエネルギーの摂取が不十分となり身体活動量が低下し身体の衰えへと繋がっていきます。
では噛む力を維持し口腔機能の低下を防ぐためにはどのようなことに気をつけていけばよいのでしょうか。
① 歯の喪失の原因である虫歯や歯周病にかからないために口腔内を清潔に保つ。(食後の歯磨き)
② 虫歯や歯周病になったら早目に受診し治療を行いその後は予防のために定期健診や歯のクリーニングを行っていく。
③ 噛みごたえのある食材や食物繊維の多い野菜等を積極的に食べるようにする。
④ よく噛んで食べることを心がける(よく噛むことで唾液が出て食べ物を飲み込みやすい形にする)
⑤ よく会話する(ゆっくり・はっきり・大きな声で)ことで口の周りの筋肉を鍛える。
人生100年の時代と言われています。寿命の質を高めるため健康寿命を心がけ、できることから始めていきましょう。