歯が欠けたり、抜けた時

こんにちは大郷町歯科医院の院長高橋千佳です。最近は暖かかったり、寒かったりで体調を崩しやすいので皆さん気をつけて下さい。今回は歯が欠けたり、抜けたりした時について書きたいと思います。

 

歯が欠けたり抜けたりした時の対処法
学校の通学中や帰宅中の道中で転んだり、スポーツをしていて顔にボールが当たったりして、歯が抜けたり脱落することがあることでしょう。
歯が折れる、欠ける というのは、よっぽどのことでもない限り起こらないだろうとお考えの方も多いかもしれませんが、実際は歯が欠けたりしてお困りの患者さんが来院されます。
歯はとても硬いので基本的には、そう簡単に割れる、欠ける、あるいは抜けるということは起こらないのですが、硬い陶器でできたお茶碗を落としてしまうとあっさり割れてしまうように、歯も外傷などによって破折したり、脱落したりするのも日常の臨床ではよくあることなのです。

歯が欠けた場合の治療法

小さく欠けてる場合
小さく欠けている場合は、欠けて隙間や穴が出来たりした場合、レジン充填と呼ばれるプラスチックの白い詰め物を保険治療で治すことができます。その強度は、セラミックや金属と比較すると劣りますが、欠けた部分だけ詰めて修復するので、余計に歯を削る必要がないことがメリットです。

中くらいに欠けている場合
中くらいに欠けている場合は、歯の全体を被せる必要があります。保険診療であれば、金属のフレームの上にプラスチックを盛る被せ物になります。自由診療では、オールセラミック冠が一般的です。奥歯で欠けた場合の保険診療(保険内診療)では、被せ物が銀歯かプラスチックの歯になります。詰め物であれば、銀の詰め物になります。自由診療では、セラミック冠またはセラミックインレーと呼ばれる白い詰め物(セラミック治療)になります。

大きく欠けた場合
神経が生きている歯で、大きく欠けた場合は、神経を残すことができれば、全体に冠を被せます。神経が露出していた場合は、根の治療をしてから被せ物をします。

大きく破折した場合
歯が骨の下まで広がる程まで大きく欠けた場合は、歯の保存が難しく、抜歯となります。その場合、抜歯した後は、そのまま放置しておくと、噛み合わせが悪くなり、更に歯を失うことになるため、噛み合わせを安定させ、歯を長持ちさせる為に、ブリッジや入れ歯、もしくはインプラント治療などの治療法が必要となります。

外傷により脱臼した場合
脱臼したまま放置するのは良くありませんので、歯を保存液、生理食塩水、コンタクトレンズの保存液、牛乳などにつけて、早急にかかりつけの歯科にて、脱臼した歯を再殖して、歯と歯の間を接着剤で固定する必要があります。この応急処置を迅速にすることができれば歯を残せる可能性が高くなります。

外傷
交通事故や転倒、子供では鉄棒でぶつけたなど、強い外的な衝撃などの要因で、歯が欠けたり、脱臼したり、破折したりすることがあります。

抜けた歯は捨てないで!
不幸にも事故などで抜けてしまった歯や欠けてしまった歯の欠片は捨てずに牛乳やコンタクトレンズの保存液などに浸して保管しておきましょう。

いずれにしても歯が欠けてしまったりしてお困りの際はできるだけ早く歯科へ連絡してみてください。