誤嚥性肺炎の予防 53

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
いよいよ9月に突入しました。まだまだ暑さは和らぎませんがいかがお過ごしでしょうか?季節の変わり目は体調を崩しやすくなりますのでしっかり季節の物を食べて健康な体を作っていきましょうね。
前回に引き続き誤嚥、誤飲事故を予防することについてお伝えしていきます。
飲みこみやすいものを食べる
とろみがついた食べものが飲みこみやすい代表例で す。病気で一時的に「飲みこみ力」が弱くなると、絶食が指示されます。その後、病気が治癒してくると食事を再開するときに、食べるのがとろみ食です。 とろみがあると、粘膜に接している時間が長くなり、 食べ物がのどにあることを意識しやすくなります。ま た、とろみでまとまった食べものは、のどで散らばらないので、誤嚥する可能性が低くなるのです。
そして飲みこみやすい食べものは、
・均一な密度
・ばらばらになりにくい
・まわりにくっつきにくい
・形が変わりやすい
といった特徴があります。 この特徴を満たしているのが、とろみがついた食べものです。
ただし、とろみ食は水分が多くなるため、量の割に 摂取できる栄養分が多くありません。 また、食感が悪いので、おいしくありません
ですから、とろみをついたものだけで日常に必要な 栄養を摂取するのは困難です。
窒息したら、どうするの?
のどに詰まったらどうすればよいでしょう。 まず、吐かせることが大事と覚えておきましょう。 簡単なのは、背中をたたき強制的に息を吐かせる方法 です
ハイムリッヒ法は、患者の後ろから両腕を腹部に回 し、こぶしを重ねて、お腹の上のほうを強く圧迫します。腹圧をかけることで、横隔膜を上に動かし、息を 吐かせているのです。
水を飲ませるのは、気管に異物を押しこむことになり、逆効果です。ですから、むせたときと同じように、窒息したときは、絶対に水を飲ませてはいけません。
薬の誤飲・誤嚥を予防する
錠剤を飲むと、のどにひっかかったり、飲みこめな かったりしたことはありませんか? 「飲みこみ力」が弱くなると、錠剤が飲みこみにく くなります。また、薬やPTP包装の誤飲・誤嚥事故 も増えます。
錠剤を飲みこむ方法
薬のなかでも錠剤は硬く、粘膜にくっつきやすいの で、飲みこむのが苦手な人もいます。そこで、錠剤を 楽に飲みこむ方法を紹介します。

参考文献 メイツ出版 「のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」