「唾液の働き」と「唾液腺マッサージ」について

みなさんこんにちは。大郷町歯科医院、歯科衛生士の高橋です。

例年より桜の開花が早くあっという間に桜の季節も終わってしまった感じです。今年はなかなか時間がとれず残念ながらお花見に行くことができませんでした。5月8日からコロナウイルスも「5類」へと移行されこれまでと違って行動しやすくなります。新緑も鮮やかでとても過ごしやすい季節を迎え外出が楽しみになってきますね。

さて、今回のブログは、「唾液の働き」と「唾液腺マッサージ」について書かせていただきます。

初めに唾液の働きについて説明いたします。

①抗菌作用・・・口の中の細菌が増えないようにする。

②自浄作用・・・口の中の細菌や食べかすを洗い流す。

③消化作用・・・唾液中に含まれる消化酵素ででんぷんを分解して消化を助ける。

④歯の再石灰化作用・・・初期の虫歯等で歯の表面から失われたカルシウムやリンを補い修復する。

 

このようにとても大切な働きをする唾液は、健康な成人で1日に約1~1.5リットルの量が分泌されますが、下記のような原因で分泌が悪くなることがあります。

①加齢・・・唾液腺の委縮・口の周りの筋力の低下・虫歯や歯周病が原因で歯が無くなることで咀嚼力が低下することによるもの。

②女性ホルモンの低下・・・エストロゲン(女性ホルモン)は自律神経を整える作用があり、女性ホルモンが低下することで自律神経のバランスが乱れることによるもの。

③ストレス・・・自律神経に支配されている唾液腺はストレスにより交感神経が強く働き唾液の分泌が抑制されることによるもの。

④生活習慣・・・良く噛まないで食事することや、早食い、喫煙等の影響によるもの。

⑤その他・・・基礎疾患(糖尿病・腎臓病等)や服薬によるもの。

口が渇く、食べ物が飲み込みにくいと感じたら唾液の分泌の減少も原因のひとつかもしれません。自分で簡単にできて、効果的な唾液腺のマッサージを行ってみてはいかがですか。

唾液腺マッサージの方法

①耳下腺・・・耳の前(上の奥歯あたり)を指全体で前の方に円を描きながらマッサージする。

②顎下腺・・・エラの少し前、顎のライン内側から顎の下まで指で押してマッサージする。

③舌下腺・・・両方の親指を使い、顎の骨の内側(舌の真下あたり)を上の方に向かって押し上げるようにマッサージする。

 

いずれも10回~20回ぐらい行い、じんわりと唾液が出るのを感じたら成功です。食事前に行うとより効果的だと言われています。口の中の乾燥を感じたらぜひ試してみてください。