誤嚥性肺炎の予防 38

皆さん、こんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
最近のニュースで新型コロナウイルスがインフルエンザの5類と同等になる予定だと言うことが政府から伝えらえましたね。そうなると手厚い医療なども受けれなくなる可能性が出てきます。そしてコロナウイルスのワクチンが国からの援助によって受けられる期間も打ち切られます。もしまだ接種券が残っていて受ける予定がある方はお早めに受けてくださいね。
今回は食べる前の準備体操として嚥下体操をお伝えしていきます。
嚥下体操は、食事前に口やのどの筋肉をほぐす運動、または「飲み込み力」がかなり衰えている人のためのトレーニングです。嚥下体操では、飲み込む動きそのものを鍛えていませんが、食事前の準備体操として効果的です。
①発音のトレーニング
舌の動きが衰えて発音が不明瞭な人には、発音は良いトレーニングになります。人は舌を軽く動かして発音を変えています。どのような発音が不得意なのかで、舌の動きがどのように悪くなっているかを見分けることができます。
パ・タ・カ・ラを4回ずつ繰り返します。
口唇音  パ、パ、パ、パ、と4回繰り返し発音します。口唇を閉じる動きを訓練していきます。
奥舌音  カ、カ、カ、カ、と4回繰り返し発音します。舌の奥を持ち上げる動きを訓練していきます。
舌尖音  タ、タ、タ、タ、と4回繰り返し発音します。舌の先を上あごの歯の裏につける動きを訓練します。
舌歯音  ラ、ラ、ラ、ラ、と4回繰り返し発音します。舌をまるめて上あごにつける動きを訓練します。
②深呼吸
腹式呼吸と胸式呼吸をそれぞれ2〜3回行ってください。ポイントはお腹と胸を使って呼吸することです。それぞれ意識しながら体の力を抜いて、ゆっくり大きく息をしましょう。
③首を前後左右にゆっくり動かします。
首を左回り、右回りで1回ずつ、2〜3回ゆっくりと動かしてください。ポイントは首をゆっくり回します。首の筋肉を伸ばしてのどを動かしやすくします。
④肩の運動
肩を2〜3回上下に動かしてください。ポイントは肩を上下に動かす体操で、上半身をリラックスさせる効果があります。
⑤背筋を伸ばす
背筋を伸ばし、からだを前後左右に2〜3回曲げてください。体幹の柔軟性を高める体操です。ポイントは背中やお腹の筋肉を伸ばして、からだをリラックスさせます。
⑥頬の運動
頬を膨らませたり、緩めたりする動きを2〜3回行ってください。ポイントは、口の周りの筋肉を伸ばす運動です。口を動かしやすくします。
⑦舌の運動
舌を力強く、前後左右に、2〜3回動かしてください。ポイントは、舌を大きく動かします。舌を左右に動かし、両方の口角に舌をくっつけます。
参考文献 メイツ出版 「のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」