誤嚥性肺炎の予防 35

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
FIFAワールドカップ2022カタールが行われています。日本はほんと惜しかったですね!
トーナメントには進出したものの、強豪国クロアチアの壁は厚かった!
もう少しで違う景色が見れたかも知れなかったのですが残念です。
でも感動と興奮を与えてくれた日本代表にほんと感謝です。ありがとうございました!
まだ大会は続いておりますが優勝はどこなんでしょうか?楽しみです。
今回は「飲み込み力」に関わるのどの構造と食べ物を飲み込む仕組みについてお伝えしていきます。
まず「飲み込み力」に関わる器官を知りましょう。
「飲み込み力」をより深く理解するために、飲み込みに関わる体の構造を知っておきましょう。
口腔
口腔とは口の中のことで歯や舌があります。上方に硬口蓋があり、奥に軟口蓋が続いています。また口腔粘膜には唾液腺の管が開いており唾液が出ています。
咽頭
鼻の奥から食道の入り口までの食べ物と空気の通り道のことです。咽頭は上から3つに分かれていて、上咽頭は軟口蓋より上の部分、中咽頭は口を開けた時に見える部分、下咽頭は喉頭の後ろの部分を言います。軟口蓋は、食べ物が鼻腔に逆流しないように、弁の役割をします。また、発声にも関わっています。
喉頭
喉頭は、咽頭と気管を繋いでいる器官です。喉頭には3つの重要な役割があります。
①気管の入り口にあり、空気の通路になる。
②飲み込む時に持ち上がり、食べ物を食道に送り込みます。
③声帯を動かして、声を出します。
喉頭は、周囲からの衝撃から空気の通路を守るために、甲状軟骨という硬い組織で囲まれています。のどぼとけは、甲状軟骨の一部です。
声帯は左右1対の粘膜のひだです。V字をしており、声を出す時には閉じて、息をする時には開きます。
両側の声帯に囲まれた部分を声門と言います。声門から奥には気管があり、肺へと繋がっています。飲み込む時には、声帯は閉じて、気管に食べ物が流れ込まないようにしています。
喉頭蓋は、舌の後下方にある、フタ状の組織です。のどに少しづつ流れ込む唾液を左右に分けて、気管に流れ込むのを防ぎます。また、喉頭蓋は、飲み込むときに反転し、声門に食べ物が流れ込むのを防ぎます。
舌骨
舌骨は、喉頭のすぐ上にある、U字の形をした骨です。舌骨はいろいろな筋肉によって、上下に動きます。
食道
食道の入り口は、喉頭の後ろの「へ」の字になった部分にあります。空気が入るのを防ぐため、食道は普段は閉じていますが、飲み込む時だけ、がま口の財布を開けるように食道の入り口が大きく開きます。
気管
肺と喉頭の間にある空気の通路です。U字の軟骨が積み重なり、空気の通り道を守っています。
参考文献 メイツ出版 「のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」