誤嚥性肺炎の予防 34

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
いよいよFIFAワールドカップ2022カタールが開催されました。日本は 1勝 1敗で次戦12月2日の04:00から運命のキックオフです。相手は強豪スペイン。優勝候補の 1チームですね。是非日本には勝って予選進出してもらいたいですね。
さて前回での「飲み込み力」に合わせてトレーニングをまた具体的にお伝えしていきます。
トレーニング内容はどれだけできるかによって異なります。
意識的に嚥下動作を再現することができきるが喉頭を上げて止められない人は、
①嚥下動作を意識的に行う。
朝、昼、夕 3回ずつで9回日/日
オトガイの下に力を入れて、喉仏を上に上げることで、力の入れどころを理解します。一瞬でも喉頭を上げて止められるように努力します。
飲み込むタイミングに合わせて、顎を引いてタイミングを覚えます。
喉の空間をしっかり絞り込みます。
舌をぴったり口蓋にくっつけます。
歯は軽く噛み合わせます。
②嚥下動作そのものに負荷をかける。
多めの水を1口で飲む。
朝、昼夕1回で3回日/日
水の量は「やや多い」と感じる量にします。行う前にうがいをします。
どのようにすれば、むせずに飲み込めるかを体で覚えましょう。
5秒に一回のペースで水を嚥下するのを6回繰り返す。
朝、昼夕1回で3回日/日
行う前に、うがいをして、口腔、咽頭腔に残りカスがないようにします。
誤嚥した場合は、しっかりとむせるようにしてください。
水で誤飲する確率が高い人には行わないでください。
喉頭をあげて止められる人は
①喉頭をあげてそのまま止める。力を入れて喉頭をあげたまま止めてください。止める時間は人によって違いがあります。一瞬→2秒→5秒→10秒と止める時間を、無理しない程度にできるだけ長くしてください。
朝昼夕3回ずつで9回/日
②喉頭を上下に動かす
朝昼夕3回ずつで9回/日
目標設定の仕方
回数について
飲み込み方のコツをつかめない(喉頭をうまく動かせない)場合は、回数を多くしましょう。コツがわかってきたら力をできるだけ入れることで、動作の負荷を大きくして、回数を減らします。少し疲れる程度を目標としてください。
時間帯について
嚥下体操は、食事の前に行うのに対し、嚥下トレーニングは食後に行います。食前にすると、嚥下筋が疲れてしまい、食事で蒸せることが増えることがあるためです。食後に練習すると、のどの中の残りかすをなくすことができる効果も見込めます。
参考文献 メイツ出版 「のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」