誤嚥性肺炎の予防 31

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
今日はハロウィンです。日本や韓国では事故が起きておりますが皆さんは大丈夫でしょうか?はしゃぎすぎて羽目を外すと大変な事になりかねないので注意してくださいね。今年も残り2ヶ月、無事に年を越えれるよう祈っております。
では今回も嚥下トレーニングをもう少し詳しく解説していきます。
今回は、舌を動かして、飲み込みやすさをアップさせるです。
舌は、食べ物を喉の奥に送り込み、口の中に異物を残さない役割があります。舌を大きく動かす、舌の形を変えるトレーニングに加え、舌を意識することで、喉頭を動かすことも覚えましょう。
舌を使って、喉頭を動かす。
意識的に喉頭を動かせないのであれば準備練習として、舌を使って喉頭を動かしてみましょう。舌と喉頭は連結しており、舌を大きく動かせば、喉頭も一緒に動きます。具体的には、舌の全体を口蓋にくっつけると喉頭の位置が上がりますし、舌を大きく前に出したり、引っこめたりすれば喉頭が上下に動きます。また、声の高さを変えるときに、人は喉頭を無意識のうちに動かしています。低い声を出してから高い声に切り替えてみましょう。喉頭が動いているのを感じられるはずです。ただし、舌を動かして、喉頭を動かすときに大切なのが、喉頭を触っておくことです。嚥下とは喉頭を上に動かすことですから、喉頭の動きを意識することが大切なのです。
ではやってみましょう。
①舌を大きく動かせるようになりましょう。
舌を前後左右に大きく動かしましょう。
②舌の形をしっかり変えられるようになりましょう。
舌をUの字になるように曲げたり、舌の先を口蓋に当てて丸めたりします。
③舌を使って喉頭を動かしましょう。
喉頭の動きを感じるため、首の前を触りながら行います。舌を大きく出したり引っ込めたりします。
低い声で「おー」っと言った後、口を大きく開けて高い声で「ひー」と言います。(声が大きい方が動きを感じやすくなります。)
また「飲み込み力」に合わせてトレーニングを行いましょう。
少しづつ「飲み込み力」を高めていきましょう。
トレーニング内容はどれだけできるかによって異なります。嚥下トレーニングがうまくできない理由は以下の2つです。
①コツが掴めていない
②筋力が弱くてできない
①の場合は、コツを掴むために、考えながら繰り返し飲み込みましょう。また、喉頭と連動する舌を動かして、喉頭を動かす感覚を掴みましょう。
②の場合は練習を繰り返し、筋力をつけていきましょう。ごっくん筋が鍛えられれば、最初は一瞬だけしか上げて止められなかったのが、少しづつ長く止められるようになります。
次回は具体的なトレーニング例を挙げますので、参考にしてください。
参考文献 メイツ出版 「のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」