誤嚥性肺炎の予防 30

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
今日で9月も最後になります。今年も残り3ヶ月になりました。今年のうちにやっておきたい事はやれてますか?自分はお盆過ぎに人生初の体重100キロを超えました。流石にやばいですよね。そして現在ダイエットをして10キロ減量に成功しました。それでも体重は90キロ代なのでもう少しダイエットを続けていきたいです。
では今回も嚥下トレーニングをもう少し詳しく解説していきます。
今回のテーマは喉頭を上下に動かす、です。
喉頭を大きく動かすことができると、飲み込みがスムーズになり、タイミングをとりやすくなります。また、喉頭を下に動かしてのどの空間を広げられると、声の響きを改善させることができます。
喉頭を上に動かす。
何も飲み込まずに飲み込む動作をすることを「空嚥下」と言います。喉頭を上に動かす動きは、空嚥下すればできます。空嚥下ができなければ、まず水を飲んで練習しましょう。水を飲んでできれば少しづつ水の量を減らして、唾液を飲み込む、あるいは何も飲み込まずできるようにしましょう。飲み込む動作は一日700回も行なっているので、水を飲まなくても練習を繰り返せば必ずできるようになります。力を入れて飲み込むことができれば、より効果があります。初めは動きが小さいですが、繰り返すと動きが段々大きくなります。ごっくん筋に力を入れ、舌を口蓋に押し付けて口の中を押しつぶすイメージを持っていきましょう。
方法
歯を軽くかみ、空嚥下を行います。
喉頭を下へ動かす。
喉頭を下に動かす動きは、飲み込む動作からははずれますが、ごっくん筋のストレッチになり、喉頭が動かしやすくなります。この動作は、本格的な歌手にとっては簡単です。歌手は、喉頭を下げて、のどの空間を広げる訓練を普段からしているからです。そうすることで、声をしっかりのどの中で共鳴させることで、響きの良い声にしているのです。*喉頭を下に動かすのは、かなり難しい動作です。まず、力を入れて飲み込めることを優先してください。
まず予備的な練習をしましょう。
①あくび
喉頭を触りながら、あくびをし、喉頭が下がるのを感じます。
②舌を前後に出し入れする
首の前を触り、舌を出し入れし、上下に動くのを感じます。
舌を戻す時に根元を引き込むように力を入れ、喉頭を下げる力を感じます。(あごの裏が膨らむ)。舌が後に下がった時に勢いで、あごの下の筋肉が出っ張るのを感じます。
③声の高低を変える
低い声で「オー」っと言った後、高い声で「ヒー」と言います。
予備的な練習ができれば本格的な練習をします。
方法
1口の中を開けて、舌の奥を上下に動かしてみる。舌と喉頭は連結しています。口の中を見ながら舌の奥を上下に動かしてみましょう。
2歯を噛んだまま口の中で舌の奥を上下に動かす。口の中にゆで卵を入れるイメージで、舌の奥を下げて口の奥の空間を広げます。
はじめは動きが小さくても、コツを掴めると、繰り返すと段々下がるようになります。
参考文献 メイツ出版 「のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」