キシリトールについて

みなさんこんにちは。大郷町歯科医院、歯科衛生士の高橋です。

12月に入り、今年もあと少しとなりました。年の瀬が近くなってくると何となく気忙しさを感じますね。お正月を迎える準備を始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか。街中はコロナ禍にあっても以前より人の数が増え、にぎわいが戻ってきているように感じます。また新しい変異株(オニクロン株)が発生し、世界的にも感染が拡大しつつあり、日本でも感染者が確認されるなど日々コロナウイルスのニュースが絶えない状況です。感染が拡大しないことを願いながら、引き続き感染予防対策をしっかり行っていきたいと思います。

さて、今回は「キシリトール」について書かせていただきます。

「キシリトール入り」テレビのCMなどで良く耳にする言葉です。皆さんも虫歯予防に効果があるということで、キシリトール入りの食品を1度は購入したことがあると思います。ではキシリトールの「何が歯に良いの?」という質問にはきちんと答えられない方が多いのではないでしょうか。キシリトールとは天然の甘味料のことを言います。私達が良く食べるバナナにも微量に含まれています。砂糖と同様に甘さの味付けに使われますが、砂糖と比べるとカロリーも少なく天然素材のため安心して食べられる甘味料です。最も注目されるのが「虫歯予防」に効果的な甘味料であるということです。キシリトールは砂糖や人工甘味料と違い、歯の表面のエナメル質を溶かす「酸」を作らないため、虫歯になりにくいと言われています。それだけではなく、虫歯の原因菌を減らす作用や虫歯になりかけたエナメル質を修復する作用をもつ唾液の分泌を促進する作用もあるのです。そのために虫歯予防に効果的な甘味料とされています。虫歯予防としての効果を期待するのであればキシリトールの成分が甘味料として100%入っているものを購入するようにしましょう。

子どもを虫歯から守るには「食べ物」と「歯みがき」に注意が必要です。「キシリトール」入りのものを食べていても歯みがきは欠かさず行い、食後の歯みがきを習慣づけましょう。キシリトール100%入りの食品であれば、歯みがきの後でも安心して食べることができます。逆に食べることで歯の質を高めることができるそうです。歯みがきが嫌いなお子様がいたら歯みがきの後のご褒美としてあげれば「歯みがき」が好きになるきっかけにもなるでしょう。キシリトール入りの食品はガム、チョコレート、グミ、キャンディーやラムネなど色々あります。歯科医院で販売されているものはキシリトール100%のもので安心です。治療や定期健診等で受診された際に購入されてみてはいかがでしょうか。