誤嚥性肺炎の予防 7

皆さん、こんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
10月に入り緊急事態宣言及び蔓延防止重点措置がほぼほぼ解除されて約1ヶ月過ぎて新規感染者も大分少なくなってきました。このまま終息してくれる事を祈りますがまた第6派の可能性もなくは無いですね。
海外では英国やロシアなどで感染者が増加しているとのことです。日本でも一部の地域ではクラスターが発生していますので月末のハロウィンイベントや年末年始の帰省、旅行などの人の流れが活発してくると第6派はありえなくないですね。
みんなが意識して感染予防をしてきたことと、ワクチンの接種率が上がったことによる結果で少なくなってきているのではないかと思います。
また以前のようにマスクをしない生活が戻ってきたら楽しい生活が待っていますね。みなさん頑張っていきましょう。

 

さて今回も誤嚥性肺炎の予防についてお話ししていきます。
どんなにお金を使っても、飲み込む動作を手伝ってもらうことは出来ません。
「嚥下は完全に自力」な訳ですから、自分自身で飲み込み方を理解する事が大切です。従来の嚥下ケアでは、介助者が全て手助けをして、患者さんは何も考えず反射的に飲み込むだけの事が多いのです。しかし、「嚥下は完全に自力」という本質を考えると、本人のやる気や理解力がなく、ただ他人が介入するだけで、飲み込み力が改善する可能性はほぼありません。
嚥下トレーニングでは、質の高い訓練法を習得する事ができます。早く始めれば、嚥下の仕組みを理解する事ができ、誤嚥の危険性が高くて行えなかった、水を飲み込みながら行う訓練も可能になる。早く始めることで、介入する人員も減らすことができます。飲み込み力が衰えた状態では誤嚥が起こりやすいため、これまでの嚥下ケアでは医療知識を持った専門家が必要でした。しかし、早くに訓練を始めれば誤嚥するリスクがほとんどないので本人や周りの人が自ら勉強して安全に訓練を行えます。

 

以前から行われているのが「パ・タ・カ・ラ」と言いながら口の周りの筋肉や舌の筋肉を鍛える方法がありましたがこれよりももっと効果的な方法があります。このパタカラの方法の欠点は「嚥下動作を再現していないこと」です。歌は飲み込み力を鍛えられると言われています。しかし歌いながら飲み込んでいるわけではないので間接的な効果しかないです。
飲み込み力を効果的に鍛えるためには普段の飲み込む動作そのものに負荷をかける訓練です。
当院では院内での診療以外で、訪問診療も行なっております。お気軽にご相談ください。
参考文献 メイツ出版 のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング