誤嚥性肺炎の予防 2

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
いよいよ始まりましたね、東京オリンピック2020。一年延期の末始まりましたが開会式があまりにも評判が良くなかったのでどうなることかと思いましたが、日本はメダルラッシュが続いておりますね。開催国ということもありますがなかなか観てて楽しい試合もあります。終わってみて良かったね!と言える大会にして欲しいです。

 

さて今回も誤嚥性肺炎の予防についてお話ししていきます。
皆さんは今、ちゃんと食事を飲み込んで食べていますか?誤嚥とは本来食道に送られるべき食べ物や唾液が、気管や肺に流れてしまうことです。これが起こるとむせたり咳き込んだりしてしまいます。気管に異物が入ると呼吸機能に異常が起こります。

 

誤嚥で起こる問題

 

① 誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎は、気管に流れ込んできた異物を足掛かりにして細菌が肺に感染して起こる病気です。高齢者の肺炎の約40%〜50%がこれと言われています。

 

②窒息
窒息とは大きな異物が気管に入ってしまい、呼吸ができなくなることです。5分以上呼吸ができなくなると脳に重大な障害が起こります。
飲み込むタイミングが悪いと、もちや入れ歯などの異物が食道ではなく気管に入ってしまいます。

 

飲み込めなくなると食事の量が減ってきます。食べている間にむせたり引っかかったりするため食べる量が減ってきます。栄養不足は体全てに影響を与えます。足の筋肉が弱くなれば歩けなくなり、骨が弱くなれば骨折します。さらには栄養が足りなければ脳の機能も低下します。

 

栄養不足で起こる問題

 

①サルコペニア
サルコペニアとは筋肉量が減り体の機能が低下する状態のことです。飲み込む動作も筋肉による運動なので、老化による嚥下障害もサルコペニアが原因の一つです。
サルコペニアの予防は適切な栄養摂取が大切になります。なぜなら栄養不足になると体の機能を維持できなくなります。日常生活においての運動を維持することはとても重要です。そのためには筋肉を維持するためにタンパク質を多く含んだ食材を摂取することをお勧めします。

 

②認知症
手や足と同様に、脳も体の器官ですから、適切な栄養補給が必要です。もし栄養不足になると、脳の機能が弱くなり、思考力が低下します。脳血管障害やアルツハイマー病は、認知症の原因として広く知られています。悪い生活習慣はこれらの病気の原因になります。
活動量を上げることや頭を使うことは、認知症を防ぐために重要です。しかし、それと同時にしっかりと栄養摂取することが重要なのです。

 

参考文献 メイツ出版 のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング