みなさんこんにちは。大郷町歯科医院、歯科衛生士の高橋です。
梅雨に入って毎日うっとうしい日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。湿度が高く、洗濯ものが乾かなかったりと 気持ちも沈みがちになりますね。
さて、今回のブログは、「唾液の検査」について書かせていただきます。
<唾液検査の目的>
お口の中の状態を詳しく検査することにより、虫歯のリスクや歯周病のリスクまた口臭の有無について知ることができ、リスク回避や罹患予防に繋げることができます。
<検査の進め方>
※正確な検査を行うため、検査の2時間前から飲食・歯みがき・喫煙を避けていただきます。
①採取・・・検査液を口に含め、10秒間お口全体をすすぐ。
②測定・・・検査装置にかける。6つの項目について調べる(約5分間で結果がでる)。
③検査結果の説明・・・今の口腔内状態を知ってもらい、リスク回避するためのアドバイスを行う。口腔ケアの仕方や生活習慣の見直しに役立てる。
<6つの検査項目結果と対処について>
①虫歯菌について・・・虫歯菌(ミュータンス菌等)の数値が多いと虫歯になりますが、菌の活性についても調べることができ、虫歯菌が少なくても菌の活性が高いと虫歯になります。
①の対処・・・磨き残しや虫歯になりやすい場所を把握し、正しい歯みがきの仕方を身につけ、ハブラシ以外の補助道具やフッ化物が配合されている歯磨き粉も使っていきましょう。
②酸性度・・・・・・唾液の酸性度が高いと歯が溶けだすため、酸性の状態が続くと虫歯になります。
②の対処・・・お口の中を中性に保つため食後の歯磨きや食生活(ダラダラ食い等)の見直しを行いましょう。
③唾液の緩衝能・・・・食事や虫歯菌が発生した酸で口の中が酸性に傾むいた状態を中性に戻す力を緩衝能といい、戻す力が弱いと酸性の状態が続き虫歯になりやすくなります。
③の対処・・・よく噛んで食事をすることで唾液の出を促します。また、こまめに水分補給を行います。就寝中は唾液の出が悪くなるので寝る前の歯みがきを習慣化しましょう。
④白血球・・・・歯ぐきに炎症があると唾液中の白血球の数値が高くなります。歯周病の進行が考えられます。
⑤たんぱく質・・・歯ぐきから出血があったり、お口の中に食渣が残っていたり、ドライマウス傾向があったりすると数値が高くなります。歯ぐきからの出血は歯周病の初期症状です。
④⑤の対処・・・正しい歯みがき週間を身につけましょう。ハブラシ以外の補助的道具も使い磨き残しが無いようにしましょう。生活習慣病のある人は病気の管理もしっかり行いましょう。出来るだけ禁煙しましょう。定期的なクリーニングを行い歯石の除去をおこなっていきましょう。
⑥アンモニア・・お口の中の細菌数が多いと唾液中のアンモニアの数値が高くなり口臭の原因になります。
⑥の対処・・・虫歯がある人は治療を行いましょう。定期的な検診をお勧めします。歯みがきだけではなく舌も磨きましょう。飲んでいる薬があれば副作用を確認しましょう。
唾液の検査でお口の中の状態を把握し自分にあった対処の仕方を見つけて虫歯や歯周病にかからないように気をつけましょう。