唾液の働き

こんにちは!

大郷町歯科医院衛生士の千葉です(^o^)/

ゴールデンウィークもあっという間に終わってしまいましたが、みなさんはいかがお過ごしでしたでしょうか?去年に引き続き、今年もコロナウイルスの影響で、静かなゴールデンウィークになった方が多いかと思います(T_T)早く以前のような生活に戻りたいですね。。。

さて、今回は唾液についてお話しをさせて頂きます。

唾液は歯を守る主役です!

口の中の粘膜を湿らせ、消化を助け、食べ物を食べやすくして、食べかすを流してくれます。細菌が増えるのを抑えたり、プラーク(歯垢)の中の酸を中和させる働きもあります。

唾液1ミリリットルの中には、250300種の細菌が78億も含まれていると言われています。

唾液の量が少ない人の場合、唾液が持っている沢山の働きが全て低下してしまいます。

特にお年寄りは、口の乾燥感を訴える人が少なくありません。ただ、本人が乾燥を感じる事(口腔乾燥症)と唾液量の減少(唾液減少症)とは、必ずしも一致しません。唾液の量、特に刺激した時の分泌量を検査する必要があります。

乾燥した食べ物が飲み込めない、夜中に起きて水分を口にするなどの自覚症状が、口腔乾燥の目印です。唾液が少なくなると、味が変わる、発音がしにくい、口が臭いなど、いろいろな不快感を感じます。さらに、粘膜の炎症を起こしたり、喉や上気道の感染を起こしやすくなります。当然、むし歯のリスクも高くなります。

唾液が出にくくなる原因は、病気(シェーグレン症候群)、唾液腺の老化や障害のほか、薬の副作用も見逃せません。高齢になると何らかの不調をきっかけに、沢山の薬を常用することがあります。多くの薬には、口渇副作用(口渇感を感じる副作用)があるため、口渇を感じる場合もあるのです。

唾液には酸を中和する力(緩衝能)がありますが、唾液の量が減ると、この能力も低下します。この緩衝能には著しい個人差があります。緩衝能が高い人は酸をすぐに中和できますが、低い人は口腔内の酸性状態が長く続くため、むし歯のリスクが高くなってしまうのです。

同じ口の中でも、舌の下はいつも湿っています。近くに唾液腺の出口が沢山あるためです。このおかげで、下の歯の内側がむし歯になることは滅多にありません。上の前歯の外側は唾液が届きにくい部分です。顎の形によっては上の奥歯の外側も届きにくいです。唾液が届きにくい部分は、とくに丁寧なブラッシングをするようにしましょう!

このように、唾液には口腔内を守る沢山の働きがあります。同じ口腔内でも部位によってむし歯のリスクも違うのです。

何かお困りの事があれば、いつでもご相談ください

(参考文献 「新版 歯科 本音の治療がわかる本熊谷崇・秋本秀俊 著)」)