歯ぐきが下がる(=退縮)について

あけましておめでとうございます。大郷町歯科医院、歯科衛生士の高橋です。

2021年がスタートしました。昨年はコロナ一色で、何もできないままあっという間に過ぎ去った感じがした一年でした。今年も首都圏では緊急事態宣言が出される等、コロナ禍でまだまだ行動の制限や自粛が続きますが、お互いに感染に気をつけながら今年こそは楽しみも見つけて思い出に残る一年にしたいものですね。

 

さて、今回のブログは、「歯ぐきが下がる(=退縮)」について書かせていただきます。

 

「年齢とともに歯ぐきが下がってきた(=退縮)」ということを口にする方が多くいらっしゃいます。確かに加齢により若干歯ぐきがやせてしまうことがありますが、皆さんがよく口にする歯ぐきの下がりは他の原因によるものがほとんどだと思われます。そこで、歯ぐきが下がる原因について、そして歯ぐきが下がることによる影響について説明させていただきます。

 

<歯ぐきが下がる(=退縮)原因>

①歯周病によるもの・・・・歯周病にかかると歯を支えている歯ぐきや骨が炎症をおこします。歯ぐきの炎症からはじまり、進行することによって骨の炎症へと広がってしまうと歯ぐきが下がってしまいます。

②間違った歯みがきによるもの・・・歯みがきの際、歯周ポケットに入った汚れをきれいにすることが重要となりますが、力の入れ過ぎによる歯磨きは歯ぐきを刺激し、歯ぐきが下がる原因となります。

③歯ぎしりやくいしばりによるもの・・・歯ぎしり・くいしばりによって歯に過度の圧力がかかりすぎると、歯を支えている骨や周りの組織に炎症がおき骨が吸収されるため、歯ぐきも下がってしまいます。

 

<歯ぐきが下がることによる影響>

①歯が伸びたように見える

②歯と歯の間の隙間ができ物がつまりやすくなる

③歯の根が露出され虫歯になりやすくなる

④歯の根が露出され知覚過敏を起こしやすくなる

⑤歯がぐらぐら動いてくる

 

そして歯ぐきが下がらないように注意することは・・・

①歯周病の予防・・・歯周ポケットや歯と歯の間の汚れを取り除くように時間

をかけ、丁寧な歯みがきを心がけ、歯ブラシの他にも歯間ブラシ等の補助道具を使っての歯みがきをお勧めします。

②歯ぎしりやくいしばりの予防・・・歯ぎしりやくいしばりに心当たりがある方は歯科医院を受診し、噛み合わせの調整やナイトガードの作成する等、歯に過度の力がかからないようにしましょう。

③禁煙・・・喫煙しているとたばこの中のニコチンが毛細血管を収縮させるため、働歯ぐきの腫れや出血等の初期の歯周病のサインを見逃しやすく、歯周病の進行を見逃しやすくなります。

 

 

骨折やひびは元に戻ることはありますが、歯を支えている骨だけは一度減ってしまうと元に戻りません。加齢以外の原因による歯ぐきの退縮の予防で大切なのは「歯みがき」です。定期的な検診や歯科医院での口腔ケアでしっかり予防していきましょう。