キシリトールについて

こんにちは。大郷町歯科医院、歯科衛生士の高橋です。早いもので今年も残すところ2週間余りとなりましたが、皆さんにとってはどんな一年だったでしょうか。振り返れば「自粛」と「我慢」の1年だったように思います。例年ですと、この時期はクリスマスやお正月といったイベント等を控えてウキウキした気分で過ごしていると思いますが、またコロナウイルスの感染が拡大していて「自粛」せざるをえない状況ですね。今は、それぞれが行動を制限し、新しい年が良い年となることを願うばかりです。

 

さて、今回のブログは、キシリトールについて書かせていただきます。

はじめに、「キシリトール」について説明させていただきます。

「キシリトール」は糖質系甘味料の中の糖アルコールの分類に入ります。他の糖質と違い、①熱・酸・アルカリに強い、②砂糖よりも甘みがつよい、③微生物の栄養になりにくい、④消化吸収されにくい、といった4つの特徴を持っています。そのため、体内に吸収されにくい甘味料で食品のカロリーを抑えることができます。つまり、糖質オフで低カロリーの甘味料ということになり、良いこと尽くしの甘味料というわけです。ただし、摂取しすぎると消化吸収されにくいことから、お腹がゆるくなることがあるために注意が必要です。

それではキシリトールがなぜ虫歯予防に有効なのかを説明させていだきます。キシリトールは甘味料のため、口に中に入れるとその甘みによって唾液の分量が多くなります。唾液には緩衝作用といい、食事の後の口腔内が酸性になった状態を中性に戻そうとする働きがある他に解けた歯の表面を再石灰化する作用もあります。また、糖アルコールにも再石灰化の働きがあり虫歯の予防となります。それから、お口の中の虫歯の原因となる菌(ミュ―タンス菌)の活動を弱める働きがあるため、虫歯予防へと繋がります。

キシリトールを使った製品には、歯磨き粉や洗口液・タブレット・ガム・チョコレート・あめ等がありますが、虫歯予防の効果が期待できる物は、キシリトールが比較的口の中に長くとどまる「タブレット」や・「ガム」・「あめ」等に限られてきます。

基本的な虫歯予防としては、口腔内を清潔に保つこと、規則正しい食生活送ること、歯の質を強くするフッ化物の使用、定期的な検診及びクリーニングとなりますが、これらにプラスして「キシルトール」を併用することによりさらに虫歯予防が強化されることになります。