エストロゲン?

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長の嶋です。

 

8月も終わりに近づいておりますが皆さにかがお過ごしでしょうか?新型コロナウイルスの影響により日々の生活が制限され住みづらい世の中になっています。その中でも新たな行動様式の中で楽しい日々を送れるよう試行錯誤しながら生活しておりますね。自分も手洗い、うがいをしっかり行いながら感染予防に日々努めております。

 

さて前回、認知症になりづらい食事についてお話ししました。今回ももう少しお話ししていきます。
前回、血中AGEsが高いと歯周病になりやすくなるとお伝えしました。ではこのAGEsとはどういうものかを説明していきます。

 

糖質がたくさん含まれている食品を食べると食後の血糖値が急激に上がります。食事で摂った血糖値が体内でブドウ糖に分解され吸収され、血管内に運ばれたものが血糖です。血糖値が高くなると血液はドロドロの状態になって流れが悪くなってしまい血管が詰まる原因にもなります。
このように血糖値が高いほど、高血糖の時間が長いほどAGEsが生成され体内に蓄積されていくことになります。蓄積されたAGEsはなかなか消えるものではありません。

 

そして酸化防止も認知症の予防にもつながります。抗酸化のものといえば「ビタミン」「ミネラル」「フィトケミカル」です。
ビタミンはいろいろ種類がありますが特にビタミンAとビタミンCとビタミンEには抗酸化の力があります。またフィトケミカルは赤ワインに含まれるポリフェノールなどがそれに当たります。それらを含む食材を取る事によって抗酸化作用を促し認知症を予防していきます。

 

その認知症なんですが日本人のうち65歳以上の人で4人に一人が認知症にかかっているということをご存知でしたでしょうか?その中でも女性は男性の約2.5倍アルツハイマー型認知症に罹りやすいとの統計が出ています。その原因は女性ホルモンと言われるエストロゲンの減少にある事がわかってきました。

 

このエストロゲンというホルモン。とても体には良い働きをしています。女性の体のラインを作ったり、肌の潤いや張りを生み出したりします。さらに抗酸化作用や血流を良くする作用、アミロイドβの生成抑制、記憶を良くする作用などがあります。
20代〜30代がピークになりその後減少していき閉経後さらに減少していきます。減った分は副腎から分泌される少量のテストステロン(男性ホルモン)をエストロゲンに変えて対応しています。エストロゲンは過剰に分泌されていると乳がんや子宮癌のリスクがあり、少なくなると認知症のリスクが高くなるという極めて重要なホルモンなのです。

 

【参考文献】認知症にならない最強の食事術 著者 江部康二 宝島社