訪問歯科の基礎知識

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。

 

今日はクリスマスです。皆さんはどの様なクリスマスを過ごしておりますか?今年のクリスマスは平日になったので21日、22日の週末に祝った人も多いと聞きます。クリスマスといえばケーキですね。うちでは今年アイスケーキを食べます。久しぶりに食べると思うとまた新鮮で良いものですね。味の方はまた後ほど。

 

さて今回も訪問歯科についてお話ししていきます。
訪問歯科で行う処置の中に口腔ケアというものがあります。なぜ口腔ケアをするのかと言いますと良好な口腔状態を保つことによって虫歯や歯周病予防、誤嚥性肺炎などの予防も行えます。この口腔ケアの1番の目的は口腔ケアされる方が御自身でやれるようであればご自身に重要性を伝えて行きますし、ご自身でできなければ家族の方や介護される方にどのように行えば良いのかを指導する事がとても重要になります。

 

現在ではいろいろな口腔ケアの方法が紹介されていますがどうすればいいのかわからず困っている人が意外と多いことに気づかされます。それは日常的に口腔ケアを行なっているスタッフや家族が口腔内をあまり見ていない事が大きな原因だと思います。その人の口腔内にあった最適な口腔ケアを見つける事が1番大切ですね。

 

実際の口腔ケアの手順なんですがまず、口臭があるかないかで分けます。
口臭が強い人で痰がある人とない人に分けます。ある人の場合で粘性の痰であればくるリーナブラシなどがおすすめです。乾燥した痰の場合はピンセットなどで除去したり、強固に付着しているのであれば少し湿らせて除去します。

 

また口臭はあるけれど痰がない場合は舌苔の状態を確認します。舌苔がある場合は舌ブラシで除去します。容易に除去できない白い苔であればカンジダ症も疑われますのでその場合は抗真菌剤を用いて治療していきます。

 

次に歯があるかないかを確認していきます。ここでは歯の周りに歯垢、歯石があるかを確認します。歯垢は歯ブラシなどで除去できますが歯石は專門的な知識や専用の器具で除去しますので歯科医または歯科衛生士が除去していきます。ここで重要なのが歯茎に埋まっている根っこがあったりします。介護スタッフや家族の方などは歯の根っこを歯と認識できず清掃を行わないことが多くあるので指導の際には歯の根っこも歯なので清掃や治療が必要であることを伝えていきます。もし確認できなかったり解らなかったら我々歯科医師などにお気軽に相談してみてください。

 

【参考文献】 訪問歯科診療ではじめる 摂食・嚥下障害へのアプローチ   医歯薬出版株式会社