虫歯について

こんにちは。大郷町歯科医院、歯科衛生士の高橋です。

梅雨に入ってうっとうしい日が続き、気分も晴れない毎日ですね。皆さんはどうお過ごしでしょうか。

先月は虫歯予防デーがあり、薬局やドラッグストアなどでは特設コーナーが設けられ、歯磨きに関連するいろんな商品が並んでいました。

また、この時期は学校での歯科検診も終わり、子供たちが健診結果を持ち帰っている頃だと思います。

ということで、今回のブログは、虫歯について書かせていただきたいと思います。

はじめに健康な歯が虫歯になる原因について説明いたします。

お口の中にはいろんな種類のたくさんの細菌がいます。その中のミュータンス菌が虫歯の原因菌と言われています。このミュータンス菌は食べ物の中でも砂糖を栄養にして強い酸やネバネバした物質をつくります。このネバネバした物質に口の中の細菌がくっつき、どんどん増えていきます。この細菌の塊(かたまり)が歯垢(デンタルプラーク)とよばれるものです。よく勘違いされがちですが、歯垢は食べかすではなく細菌の塊なのです。この歯垢の中でミュータンス菌が出した強い酸が歯の表面のエナメル質を溶かし虫歯となります。

では、虫歯はどのような経過で進行していくのでしょうか。

C 1・・・歯の表面のエナメル質が溶け穴になった状態で、ほとんど自覚症状が無く、治療は簡単に終わります。

C 2・・・虫歯が神経に近いところまで進んだ状態で、しみるような症状がでてきます。この時点で早めに治療をすれば神経をとらずにすみます。できるだけ早めに治療をしましょう。

C 3・・・神経まで虫歯がすすんでしまった状態です。痛みがでてきます。神経をとる治療をしなければいけません。治療も数回かかります。

C 4・・・虫歯が進行し、歯の根しか残っていない状態です。神経が腐り歯ぐきが腫れたり、膿が出て臭いもします。神経の治療ができない場合は歯を抜くようになります。

次に、虫歯にならないようにするためにはどうすればいいのでしょうか。

①歯みがきをする⇒歯垢(デンタルプラーク)をきちんと除去する。

②規則正しい食生活をする⇒ミュータンス菌の栄養のもととなる砂糖を取り過ぎないようにする。

③フッ素塗布やフッ素入の歯磨き粉の使用する⇒歯を強くする。

④定期的に受診する⇒歯のクリーニングをして自分では落とせない歯垢を機械で除去する。

 

人生100年時代です。6歳頃から永久歯が生えはじめます。生涯自分の歯で食事ができるように、

早速お子さんの健診結果を見てください。虫歯があるお子さんは手遅れにならないうちに早めに受

診し治療を始めましょう。

 

【参考文献】

熊谷崇・秋元秀俊(2003)『「歯科」本音の治療がわかる本』法研.