虫歯菌と歯周病菌について

こんにちは。大郷町歯科医院、歯科衛生士の高橋です。

 

新年度もスタートし、もう半月が経ちました。新たな環境で毎日を送られている方は、慣れるまで慌ただしい日々をお過ごしのことと思います。そろそろ疲れも出てくる頃です。体調管理には十分気をつけましょう。

 

まもなく年号も「平成」から「令和」に変わりますね。そして、2024年発行を目標に、紙幣も一新されるニュースが報じられ、新しいこと尽くめですね。

まもなく大型連休に入ります。予定のある方はもう少しです。楽しみに頑張っていきましょう。

 

さて、今回のブログでは「虫歯菌と歯周病菌」について書かせていただきたいと思います。

 

お口の中には約700種類以上の細菌がいるといわれています。この細菌の中に、虫歯の原因となる菌や歯周病の原因となる菌がいるのです。歯磨きがきちんと行われずに磨き残しがあると、これらの菌が増え続けていきます。

 

虫歯の原因菌の代表的なものとしては、皆さんも聞いたことがあると思われますが、「ミュータンス菌」が挙げられます。ミュータンス菌は、主に砂糖を餌として粘着性のものを生み出し、歯の表面にくっつきます。粘着性があるため、多くの細菌がくっついて塊となり、歯垢を作ります。この歯垢中で砂糖が分解され、「酸」が生み出されて歯を溶かすため、虫歯となるのです。

 

歯周病を引き起こす最も危険な菌としては、①ポルフィロモナス・ジンジバリス、②トレポネーマ・デンティコーラ、③タンネレラ・フォーサイセンシス菌の3つが挙げられます。いずれも虫歯と同様、歯垢の塊が除去されない状況が続いてしまうと歯肉の炎症から始まり、最後には歯を支えている骨まで溶かされてしまい、歯がグラグラ動き抜けてしまうのです。

 

では、この菌はどこからやってくるのでしょうか?

 

生まれたばかりの赤ちゃんの口の中にはほとんど細菌がみつかりません。スキンシップや食器(スプーン・箸。コップなど)を共有することで菌が親から赤ちゃんの口の中にはいるのです(親子感染)。また、歯周病の原因菌も同様で、友達同士の回し食いや回し飲み等が原因で菌が感染すると言われています。

 

しかし、「虫歯」も「歯周病」も感染したからといって必ず発症するものではありません。

日常生活において、甘いものの取り過ぎや食後の歯磨きに気をつける等、食生活や歯磨き習慣、そして規則正しい生活習慣を送ることで予防することができます。

また、歯科医院での定期健診やクリーニングを行うことで発症を予防することもできます。

 

 

 

【参考文献】

熊谷崇・秋元秀俊(2003)『「歯科」本音の治療がわかる本』法研.