心配な指や舌の癖

こんにちは!

大郷町歯科医院衛生士の伊藤です(^o^)/

今回は、乳幼児期の心配な指しゃぶりや舌の癖についてお話をさせて頂きます。

 

○指しゃぶりについて

乳歯の時期、特に1歳くらいまでの指しゃぶりは、乳幼児の自然な行動です。3歳くらいまでも寝る前に指しゃぶりをすることがありますが、心配はいりません。強い精神的ストレスを受けた時に指しゃぶりが出るのは自然な反応です。精神的な安定を求めて乳首の代わりに指をしゃぶっているので、叱ってやめさせるべきではありません。指しゃぶりをすると前歯の突出(出っ歯)になってしまうことが心配ですが、指しゃぶりが無くなれば自然に改善します。ただ、小学生になっても親指の付け根まで口に入れてしまう場合は、原因を見つけて解決してあげるべきです。この時期の指しゃぶりは、子供の環境に何らかの問題がある事を教えてくれています。子供に自信を持たせ、無理なく自立を促しましょう。永久歯が生えてからも指しゃぶりが長く続くと、上アゴの形や前歯の歯ならびに大きく影響を与えます。何よりも心配なのは、子供自身が心の問題を抱えている点です。

○舌や唇の癖について

舌や唇の癖も、原因は指しゃぶりとよく似ています。赤ちゃんは身のまわりのあやゆるものを舐めまわし、自分自身も舐めて確認します。手で触るよりも舐めて確認する方が大事なのです。指しゃぶりのようには目立ちませんが、永久歯が生えてきても唇を前歯で噛んだり、巻き込む癖、舌で遊んだり、歯で噛んだりする癖が続くと、歯並びやかみ合わせに影響を与えます。ただ、舌や唇の癖もそこに原因があるのは稀です。まず癖を自覚して、自分のペースで自分で癖をなくすように促しましょう。

○口呼吸について

アレルギー性鼻炎などで鼻がいつも詰まり気味の幼児は、習慣的に口で息をする(口呼吸)ようになります。鼻が通っていても、習慣になっているので口呼吸が癖になってしまいます。口呼吸は口が開きっぱなしになるので、上の歯が少し飛び出し、唇が常に乾いて腫れぼったくなり、風邪も引きやすいとも言われています。口呼吸は、咽頭炎、喉頭炎、上気道炎、歯肉炎などの病気をもたらします。鼻の慢性的な病気の場合は大変ですが、できるだけ口を閉じて鼻で息をするように教えると、口呼吸の弊害は少なくなります。

○子供の口の小手術(小帯切除)について

母乳が上手く吸えない赤ちゃんの中には、舌が上手く動かないケースがあります。小さな異常ですので、一般には出生時に処置されます。舌の下にある小帯の位置が悪い事が主な原因なので、その場合には小帯を切る(小帯切除)処置を行います。上唇小帯の異常は成長とともに変化するので、乳歯の年齢では処置しません。永久歯が生えても前歯の歯と歯の間に小帯があって、隙間が気になるようであれば処置をします。また、舌足らずな話し方がひどい場合なども、かかりつけの歯科医院に相談してみると良いでしょう。

お子さんのお口の事で何か心配なことがあれば、いつでもご相談ください!(^^)

 

(参考文献 「新版 歯科 本音の治療がわかる本熊谷崇・秋本秀俊 著)」)