コンポジットレジンとM.I

こんにちは。大郷町歯科医院の橋本です☺️かなり、ブログのネタが尽きてきたのですが…折角なので、今日は歯科医院で1番多いと思われる、コンポジットレジン修復の話(歴史と問題点等)を簡単にしようかと思います。歯科医の先生が『白い詰め物で詰めますね』と、よく言う…アレです。

コンポジットレジン修復を語る前に…

M.Iの話をしておかないといけません。M.Iとは…『ミニマルインターベンション(Minimal Intervention)』の略で、歯の治療において、歯質や歯髄への犠牲を最小限に抑え、本当に悪くなったところだけを削除して修復する治療法のことです。

コンポジットレジン修復とM.Iに何の関係があるかというと、実はコンポジットレジンは一昔前は上手く歯と接着しなかったのです。その為、虫歯は銀歯で治すのが主流でした。勿論、銀歯も歯と接着しないので、歯を削るとき銀歯が外れないように固定するため健康な部分も含めて歯を削り型をとったりしていました。

ところが、コンポジットレジンの接着技術が飛躍的に上昇し、わざわざ銀歯を入れる必要が無くなりました(ケースによっては、まだまだ必要です)。しかも、虫歯の箇所のみを削ってしまえば、ある程度の形状であれば歯と接着出来るので、無理に健康な箇所に手をつける必要がなくなりました。コンポジットレジンの接着力の向上がM.Iという概念を生み出したわけです。

というわけで、コンポジットレジン修復は今の歯科治療の主役な訳ですね。何だか、誤解する人が居るので言っておきますが…神経まで及ぶ様な齲蝕(虫歯)では、論外です😳あくまで、小さい虫歯の話です。

さて、ここからは言って良いのか悪いのか…まあ、言いますけど😒

M.Iの概念は非常に素晴らしいのですが、正直M.Iの概念を盾にした不良な治療も増えてきた様に思います。要は齲蝕(虫歯)の取り残しです。勿論、意図的では無いのでしょうが、歯を出来るだけ残そうとして齲蝕(虫歯)も残してしまっているわけです…。

コンポジットレジンによる治療は非常に簡便であるように思いますが、治療速度だけを重視したり、コンポジットレジンに対する過剰な信頼が、不良な治療を増やしている様に思います。齲蝕(虫歯)を取り残す位なら、健全な歯も削ってしっかり治療した方が良いわけで…。M.Iに捕われすぎて齲蝕(虫歯)を取り残すのは本末転倒なのです😓

というわけで、苦言を呈しまくって何の話か分からなくなりましたが…これは、自分に対する戒めでもありますね…😓これからも、精進して診療にあたります!