誤嚥性肺炎の予防  22

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
当院では5月にスタッフの移動がありました。退職した千葉由希さんの後釜に大郷町出身の本田佳菜さんが当院に配属になりました。地元ということもありすでに顔馴染みの方が数名いらしており大郷談義に花を咲かせております。今後も活躍を期待しております。今後とも当院をよろしくお願いいたします。
さて今回も嚥下トレーニングとは何か?についてお話ししていきます。
嚥下トレーニング② ごっくん筋を鍛えるトレーニング
飲み込む時に使うごっくん筋を鍛えていきましょう。
嚥下トレーニング②は、飲み込む動作を意識的に行うことに加えて、余裕を持って飲み込むための筋力(ごっくん筋)を鍛えるトレーニングです。このトレーニングの核になるのが、のどぼとけ(喉頭)を上に動かしてそのまま止める訓練です。この訓練を行うと、のどぼとけを引っ張り上げるごっくん筋に強い負荷をかけて、飲み込むための金力を高めることができます。
筋肉は、過度な負荷をかけることで増強します。ただ歩くだけでは脚の筋肉は衰えますが、階段を登るなど脚に負荷をかけると効果的に筋肉が鍛えられます。それと同じように、ごっくん筋にしっかりと負荷をかければ効率良く飲み込み力を鍛えることができるのです。
世界では「メンデルソン手技」といい、効果的な方法として知られています。しかし、嚥下リハビリの対象となる患者さんには、習得が難しく、実際にはほとんど指導されていません。
このトレーニングを試みてもできているかわからなかったり、最初はできなかったりすることがあります。それは、ごっくん筋に力を入れるコツが掴めていないか、ごっくん筋が弱くなっていて強い力を入れられないかのどちらかです。
「のどぼとけをあげて止めること」ができない場合は、嚥下トレーニング①を繰り返し行いましょう。トレーニング①をしっかり行うと、力の入れ方がわかり、のどぼとけを上げたまま止めることが容易にできるようになります。この訓練を行えば、確実に飲み込み力は改善します。
ステップ1 ストローで飲み物を吸う
ストローで飲み物を口の中へ入れることで、吸う力を鍛えることができます。オレンジジュースなど、匂いや味がわかりやすい飲み物を使いましょう。また、冷えた飲み物を使うと、口や喉の粘膜を刺激しやすくなtります。飲み物に少しとろみがあると、さらに負荷がかかります。
次回はステップ2からお話ししていきます。
参考文献 メイツ出版 「のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」