誤嚥性肺炎の予防  18

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
世界ではロシアのウクライナ侵攻が行われています。自分が生きているうちにこんなに大きな戦争が起こることは夢にも思わなかったです。戦争は良い事が一つもありません。
最近では停戦協議で一定の歩み寄りが見せ始めたと報道がありました。ロシア軍とウクライナ軍はそれぞれ停戦の交渉をして行って欲しいものです。日本はこのまま平和であることを願います。
前回に引き続き、「飲み込み力」の低下がわかるチェックをしていきます。
チェック6
噛み合わせがしっかりしているか確認していきましょう。
飲み込む時に、しっかり歯を噛み締められると、喉頭が持ち上がりやすくなります。歯を噛み合わせて下顎を固定すると、喉頭を上に動かす筋肉がしっかり収縮するのです。下顎が固定できないと、飲み込みにくくなります。
上顎と下顎の歯を、力一杯噛んでください。下顎を人差し指と親指で掴んで、左右に動かそうとしてください。
判定基準は下顎がしっかりと固定されて動かなければOK、下顎がぐらぐらと動くなら×
チェック7
首の柔軟性があるか確かめましょう。
首の筋肉がやわらかければ、喉頭や舌も動きやすくなります。首の曲げ方は、屈曲、伸展、回旋、側屈の4種類あります。
①首を前と後ろに軽く曲げる
鏡を見て、首を前と後ろに軽く曲げた時に、屈曲、伸展とも45度以上曲がっているかを確認します。
②首を右と左に軽く回す。
鏡を見て、首を右と左に軽く回したときに、左右とも45度回旋しているかを確認します。
③首を右と左に軽く倒す
鏡を見て、首を右と左に軽く倒したときに、左右とも45度側屈しているかを確認します。
判定基準は全ての方向に45度以上曲がっていればOK、一つでも45度未満しかん\曲がっていなければ×
チェック8
喉頭を支える筋肉に柔軟性があるか確認しましょう。
喉頭をスムーズに動かすためには喉頭の周りの筋肉が柔らかくなければなりません。喉頭が硬くて動きにくければ「飲み込み力」が弱くなります。喉頭を支える筋肉が硬くなると、喉頭を指で左右に動かしにくくなります。
喉頭の位置を確認してください。甲状軟骨を正面から指で押さえて、左右に動かします。喉頭を支える筋肉が硬くなると、なめらかに喉頭が動かず、「ごりっ」という抵抗を感じます。
判定基準は左右を合わせて1センチくらい抵抗なく動けばOK、喉頭が硬くて動きにくければ×
次回もまた「飲み込み力」についてお話ししていきます。
「参考文献 メイツ出版 のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」