誤嚥性肺炎の予防  17

皆さん、こんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
いよいよ3月も終わり4月になりますね。コロナウイルスも段々落ち着きを見せてはいますが今日のニュースでは感染拡大の兆候が現れているとか言ってました。後々はただの風邪みたいになってくれれば良いですね。
前回に引き続き、「飲み込み力」の低下がわかるチェックをしていきます。
チェック2
のどぼとけが上下に動くことがわかるかやってみましょう。
「飲み込み力」でももっとも重要なのが、喉頭をしっかり上に動かして、食べ物を食道へ送り込むことです。
首の前を触りながら飲み込み、首の前にあるのどぼとけが動いているか確認しましょう。
判定基準は首の前が動いていることがわかればOK。わからなければ×
チェック3
のどぼとけを上げたまま止められるかやってみましょう。
やり方は液体を飲み込んでそのまま力を入れ続けましょう。
①指で首の前を触り、のどぼとけを上に動かし、そのまま止めましょう。
②顎の下を触り、顎の下にある「ごっくん筋」が固くなり続けるのを感じてください。
判定基準は一瞬でも上げたまま止められればOK、止められなければ×
チェック4
舌をしっかりと動かすことができるかやってみましょう。
舌は、食べ物の大きさを整えたり、食べ物を喉に送り込んだりする役割をしています。
舌が食べ物をコントロールする力が弱まると、「飲み込み力」が衰えます。しっかりと舌が動くかを確かめましょう。
①舌を皿状にして水をため下を向く。
舌の真ん中を凹ませて、皿状にします。水をため下を向いて水がこぼれないかを確認します。
②舌先を手前に丸める
舌の先を上に向けます。舌の裏側をしっかり見せることができればOKです。
判定基準は2つとも全てできればOK、一つでもできなければ×
チェック5
咽頭反射をうまく起こすことができるかやってみましょう。
口を開けて、スプーンで喉を突くと「うえっ」となります。それが咽頭反射です。喉の感覚が鈍くなると咽頭反射がうまく起こらなくなります。通常であれば、軟口蓋をつくだけで激しいえずきが起こります。
口を開けてスプーンで軟口蓋を軽くつきます。咽頭反射が鈍くなるほど、軟口蓋を強くつかないと反応が起こりません。しっかりと咽頭反射が起これば、目に涙がたまるほど苦しくなります。
判定基準は「うえっ」と咽頭反射が起こればOK、怒らなければ×
次回も引き続き「飲み込み力」についてお話ししていきます。
「参考文献 メイツ出版 のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」