誤嚥性肺炎の予防 12

皆さんこんにちは.大郷町歯科医院の院長、嶋です.
いよいよ今年もあと数日となりました.今年は皆さんどんな年でしたでしょうか?
自分は新しい家族が増えて充実した一年を過ごせました.家族と言ってもワンちゃんなんですけどね.
まだ生後1年にもなっていないので世話やら躾やらは大変ですが、それ以上に癒しを与えてくれています.
今年も新型コロナウイルスに振り回された一年だったのではないでしょうか?
そういえば昨年末にも変異種が感染力が強いので注意してくださいとこのブログで言ってました.オミクロン株はほんと怖いですので注意して年越しをしていきましょう.
それでは前回に引き続き誤嚥性肺炎の予防についてお話ししていきます.
①飲み込む動作を頭と体で理解する.
飲み込む動作は、まばたきなどとは違い、動きは目立ちにくいので、理解しにくいです.ですから、まず図や動画を見て、頭でどのようにして飲み込んでいるかを理解しましょう.
また、鏡の前で首の前を見ながら、どのように飲み込むかを考えて水を飲み込みましょう.頭と体の五感を総動員して、嚥下動作のポイントを理解・体感しましょう.
水を飲んでも、わかりにくい場合は、「多めの水を一口で飲む」「連続して水を飲む」といった嚥下動作に負荷をかける練習を行います.実際に水を飲み込んで練習すると、嚥下動作を理解しやすくなります.水を飲んで練習できるのが、予防訓練の良いところです.それらを徹底すると、どのように飲み込んでいるかが理解できるようになります.
②飲み込む動作を意識的に再現し、絶対にむせない飲み込み方を習得する.
飲み込む動作を意識できれば、むせない飲み込み方を体得できます.むせない「飲み込み方」を徹底的に練習しましょう.それを意図的にできれば、誤嚥する心配がなくなります.
③余裕を持って飲み込めるようにする
飲み込む動作以上に喉頭を動かすことができれば、嚥下機能の予備能を高めることができます.予備能とは余裕を持ってできる能力のことです.例えば、歩行機能の予備能が高ければ走れたり、階段を上がれたりできるので、普通に歩くことは容易です.
それと同じように、嚥下筋を鍛えて、普段の嚥下動作以上に喉頭が動けば、苦労せずに飲み込めるようになります.
具体的には、喉頭を上げた状態で止めることができれば、嚥下筋に大きな負荷をかけることができます.
「参考文献 メイツ出版 のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」
今年最後のブログとなります.来年は皆さん健康で良い年にしていきましょう.良いお年を.