小児の情緒と考え方について

みなさん、こんにちは。
大郷町歯科医院、院長の室月です。

今日は子供の情緒や、考え方の特徴について、お話ししていこうと思います。

幼児期における情緒や考え方は青年や成人のものとは様々な面で異なっています。

(1) 情緒の持続時間が短い

わずか数分間だけつづいて突然終わります。
幼児は情緒を外部的反応で表出するので、 緊張が解消されると短時間で終わり、成長に伴い、いくぶん抑制され、気分というかたちで徐々に表出するようになります。

(2) 強烈で爆発的である

かんしゃくはその代表的なもので、重大なことでも、些細なことでも同じような情緒的反応が強く起こります。
成長に伴い社会的圧力を加えられ、抑制することができるようになります。

(3) 一過性である

今笑っていると思うと泣き、怒っているかと思うと笑うというように、1つの情緒からほかの情緒へ急激に変化します。

(4) 情緒の現れる頻度が高い

小児は喜怒哀楽をよく表出します。
これらの情緒の変動は小児が情緒を抑制せず、自由に表示しており、知的発達が未熟で、経験に乏しいため事態を十分理解できず、注意の持続時間が短いためであると考えられています。

小児の考え方というのも非常に特徴的です。

(1) 考え方が非常に具体的

小児は具体的なものや行動によって考えます。
具体的なものがなければ理解したり考えることは困難です。
すなわち、仮定された命題から出発して次を考えていくことはできません。
しかし、小学校4年生ころからだんだんと具体的でなく抽象的、観念的に考えることができるようになります。

(2)自己中心的

何でも自己をもとにしてものを考えます。
すなわち、自分の立場からだけでものをみたり考えたりします。
このため、小児の考えは事実と想像を混同し、自分と他人というものがまだ十分に分化していません。
また、善悪の判断も乏しく、保護者や周囲の人の指示に頼らなければできません。
そして、小児は独り語が多いです。
この独り語は社会的でほかの人にわからせようとは努力していません。
自分のものと他人のものとは一応区別しても、その関係の意識は十分ではなく、自己本位に考えて、自分勝手な行動をします。
しかし、社会生活を重ねていくと、その考え方では通らないさまざまな障害にぶつかって、自己中心性を脱却していきます。
その時期がおよそ8~9歳ころと考えられています。

(3) 直観的で未分化

推理や判断などを経ないで直接に感じ、ものの考え方がその場かぎりであって、 環境を考えたり、あとを振り返ってみることはしません。
その場かぎりの一番手っとり早いやり方で片づけてしまうのが特徴です。
他人の立場に立って、ものをみたり、考えたりすることができず、考えが並列的で連絡がなく、知的にも情緒的にも社会的にも未分化です。

(4) 情緒的で興味的

小児の心の動きをみていると情緒が非常に大きな意味をもち、これによって行動しています。歯科治療は恐ろしいという考えをもっていると、見るもの、聞くものがすべて恐ろしくみえるのです。
注射もピンセットも同じように恐れて、泣き、わめき、 あばれてしまいます。

また、興味によって行動します。
小児が器具の説明を執拗に求めるのはこのためです。
なお、知能の発達は個々の小児、男女差、両親の知能、環境的因子などによって異なります。

いかがでしたでしょうか。

このように小児の情緒や考え方は非常に特徴的です。
このような特徴を踏まえた上で、日々安全に医療をご提供できればと考えております。