こんにちは！大郷町歯科医院歯科助手の大杉です。
高齢化が進む中で、健康な老後を送るためには「口の健康」がこれまで以上に注目されています。高齢になると歯を失うリスクが高まるだけでなく、唾液の分泌量が減少したり、飲み込みの力(嚥下機能)が低下したりと、口腔内のさまざまなトラブルが起こりやすくなります。今回は、高齢者の方にとってなぜ口腔ケアが大切なのか、そしてどのようにケアをしていけばよいのかについてお話しします。
1.口腔ケアが重要な理由
高齢者にとって口腔ケアが必要不可欠な理由は、誤嚥性肺炎などの深刻な病気を防ぐためです。口の中に細菌がたまると、それが唾液と一緒に肺に入り、肺炎を引き起こすことがあります。特に、寝たきりの方や飲み込みが弱くなっている方は要注意です。
また、噛む力が弱くなると食事のバランスが偏りやすくなり、栄養不良につながります。しっかり噛めることは食べる楽しみを守るだけでなく、身体全体の健康にも直結するのです。
2.自宅でできる口腔ケア
自宅でのケアで大切なのは毎日の歯磨き習慣です。基本は丁寧な歯磨きと、入れ歯の正しい管理。高齢者の方が自分で磨くのが難しい場合は、家族や介護スタッフがサポートすることも必要です。
歯だけでなく、舌や頬の内側、口蓋(こうがい)などもやさしくブラッシングしたり、保湿ジェルなどを使って口の中を潤すことも効果的です。最近では「口腔体操」も注目されており(当院でも指導しております)、唇や舌を動かすことで嚥下機能の維持に役立ちます。
3.プロによる定期的なケアを
自宅でのケアに加え、歯科医院での定期的なメンテナンスも欠かせません。専門の機械を使ったクリーニングや、歯や入れ歯のチェックを行うことで、トラブルを早期に発見・予防できます。訪問歯科診療を活用すれば、通院が難しい方でもご自宅や施設で適切なケアを受けられます。歯科医院への通院が難しい方は当院に一度ご相談いただければと思います。
「歳をとったから仕方ない」と思われがちな口のトラブルですが、適切なケアを続けることで、いつまでも自分の歯で食べることができます。健康寿命を延ばすためにも、日々の口腔ケアと歯科医院での定期的なチェックを大切にしていきましょう。当院では高齢者の方へのサポートも行っておりますので、お気軽にご相談ください。
