誤嚥性肺炎の予防 25

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
新型コロナウイルスが今までにないくらい感染拡大をしています。今主流なのが「BA.5」というオミクロン株の一種です。この「BA.5」は感染してから症状が出るまでの潜伏期間が平均で2.4日だそうです。感染対策をしっかり行って日常生活を送ってくださいね。
さて今回は嚥下トレーニング3 舌を鍛えるトレーニングについてお話ししていきます。
1  のどや舌の感覚を磨くトレーニング
セルフチェックで、喉の感覚を高めたい人や咽頭反射が弱くなった人におすすめのトレーニングです。
まず、氷水で冷やしたスプーンを軟口蓋(上あご)と舌に当てます。冷たいもので粘膜を刺激し、舌とのどの感覚を高めます。軟口蓋にスプーンを強めに当てて、咽頭反射が起こるか確認してみてください。咽頭反射が起こらない場合は、起こるようにイメージしてみましょう。
目安は小さなスプーンを軟口蓋や舌に軽く当ててください。スプーンの冷たさや触れている感触を意識しましょう。
2  舌の形を整えるトレーニング
セルフチェックで、舌をうまく動かせなかった人におすすめのトレーニングです。
まず初めに舌の上面と側面に押し付けて、スプーンを押し返します。舌を前後左右に動かすだけでは、舌にあまり負荷がかかりません。スプーンの背に反発するように舌を動かしてください。
次に、スプーンの腹の形に、舌を合わせてください。スプーンの腹をいろいろな方向から、舌に当ててください。舌の形をスプーンの形状に合わせることで、舌を柔軟に動かすことができます。
3  舌と喉頭を連動させるトレーニング
飲み込む動作で最も大切なのは、のどぼとけがある喉頭を動かすことです。しかし、喉頭を動かすコツが掴みにくいという人も少なくありません。コツが掴みにくい人は舌を動かしてみましょう。舌と喉頭は繋がっており舌を大きく動かすと喉頭もしそれにつられて動きます。舌を動かすことで、喉頭を動かすコツが掴めるのです。
ステップ1
舌が上に動くと、喉頭も上に動くことを感じる。
口を大きく開けて「か、か、か」と大きな声で言います。→舌打ちをします。
ステップ2
舌を動かして、喉頭が上下に動くのを感じる。
①舌を大きく前後に動かす。
舌を大きく前に出します。→舌をできるだけ後に引っ込めます。
②大きな声を出す
「オー」を口を大きく開けて低い声で出します。→「ヒー」を口を大きく開けて高い声で出します。
首の前を触って、舌と喉頭が連動しているのを感じながら行いましょう。
参考文献 メイツ出版 「のどを鍛えて誤嚥性肺炎を防ぐ 嚥下トレーニング」