舌には味蕾が存在する

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長の嶋です。

5月25日に緊急事態宣言が全国で解除になりました。

4月7日に発出されてから7週間、皆様のご協力、医療従事者の皆様の献身的なご努力により少しずつですが新型コロナウイルスの終息に近づいて来ている気がします。これからも気を引き締めて感染予防を皆さんでしていきましょう‼️

 

先日テレビを見ていたら新型コロナウイルスの体内での感染場所はもしかしたら舌ではないかとのことを言ってました。なるほどと思い調べてみたら初期症状で味覚障害が起こることが多いとの情報もあります。舌には味覚を司る受容体が多く存在しています。味には甘味、辛味、塩味、酸味、がありそれぞれ感知する部位も違います。甘味は舌の先、塩味は舌の先の外側、酸味は舌の奥の方の外側、苦味は舌の根元あたりで感じやすいと言われています。その舌で味覚を司る細胞といえば味蕾細胞です。様々な乳頭と呼ばれる突起が舌にはありますがその表面に味蕾細胞は存在します。そこ以外にも口蓋、咽頭、咽喉にも分布します。ちなみに寿命はやく10.5日と比較的短いです。次々と新しい細胞に生まれ変わっています。

 

そして口の中のACE2という受容体を持つ細胞に感染し増殖することでウイルス性肺炎を発症すると推測されています。このACE2受容体は体のあらゆる所に存在しますが、特に口の中に多く存在しています。
味覚障害は舌の上に多く存在する味蕾細胞がウイルスにより感染し破壊されて起こるものではないかと言われています。また初期の場合口腔だけの感染により味覚障害だけが発現していることが考えれれます。その後、時間と共に咽頭、喉頭に広がり、その後肺に広がる可能性があります。

 

手洗い、うがいは大切です。でもその前に口の中のばい菌を綺麗にしていますか?口の中が汚れていると口に入ってきたばい菌やウイルスが感染しやすくなります。

 

ウイルス感染予防のためにもお口の衛生管理を心がけてください。特に歯周病に罹患している方は家庭でのホームケアだけでなく歯科医院でのプロフェッショナルケアも大切です。自身ではちゃんと磨けていると思っていても歯科医院で赤い染め出し液にて汚れを見てみると意外と皆さん汚れがついているものです。そして歯科医院になかなか来れていない人は歯石も付いていますので歯周病により口の中が常に出血しています。すぐには歯周病は治りません。長い年月をかけてそのような口腔環境になったのだから2〜3日では綺麗な状態にはなりません。

 

口の中が気になるなら今すぐかかりつけ歯科医院に行きましょう。