コロナと喫煙と歯周病

皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長の嶋です。

 

いよいよ4月です。まだ新型コロナウイルスの影響はどんどん増してきております。先月俳優の志村けんさんが新型コロナウイルスにより亡くなりましたね。死因はコロナウイルスによる肺炎。志村さんは持病はないとのことでした。小さい頃からテレビをつければ志村けんさんが出ていて日本のお笑い界の代表的な存在でしたね。心から御冥福を御祈りいたします。

 

さて今回は喫煙についてお話しさせていただきます。
喫煙が新型コロナウイルスに深刻な脅威になっている事をご存知でしょうか?
日本禁煙学会はコロナウイルスが重症化しやすいのは①高齢者(60歳以上)②喫煙(現在も過去にも喫煙している人)③喘息や慢性閉鎖性肺疾患のある人④糖尿病や肝疾患などの慢性疾患のある人と伝えています。

 

これはコロナウイルスに限らず、インフルエンザ、ノロウイルス、重症急性呼吸器症候群(SARS)などの感染症においても感染すると重症化しやすいとの報告があります。

 

今回のコロナウイルスは中国で発症されたと言われています。中国の大学の研究グループによると喫煙者は重症化し肺炎にかかるリスクが14倍も高いとのデータが出ています。
なぜ重症化しやすいかと言いますと
1 喫煙することにより血流が悪くなり体の抹消に栄養がいかなくなり免疫低下を引き起こす。
2 肺の線毛という器官が喫煙により損傷される
3 ニコチンが肺の修復作用があるサイトカインの産生を阻害する
4 タバコを吸う時に付く手指に付着したウイルスや細菌が体内に入り込む。
5 喫煙によりヒト細胞に感染する際の侵入口になるアンジオテンシン変換酵素(ACE)受容体を活性化させる可能性がある。

 

そして喫煙は歯周病のリスクも高めます。
タバコに含まれる一酸化炭素は組織への酸素供給を妨げます。またニコチンは一種の神経毒で血管を収縮させ体内の酸素不足、栄養不足になります。先程伝えた免疫も低下してしまうので良いことはないですよね。
そして喫煙者は歯肉の血管も収縮し血行不良になっていますので、歯肉からの出血や腫れが出にくく症状が重症化しなければ痛みなどが出ないことがあります。症状が出た時にはもう手遅れになっている歯も少なくありません。
歯周病の治療はすぐには治りません。歯周病に罹って何年〜何十年と経っているのでほぼ慢性化しております。虫歯などの治療と違い回数も多くかかりますし、良い状態をキープするためにも定期健診は必ず必要になります。

 

気になる所があればぜひ当院へお越し下さい。