皆さんこんにちは。大郷町歯科医院の院長、嶋です。
新元号、令和になり皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか。特に今年のゴールデンウィークは最長10連休の所もあったのではないでしょうか?私達の所も9連休取らせてもらい患者様方には大変ご不便をお掛けしてしまい申し訳ありませんでした。連休でリフレッシュしてまた新たに頑張って行きたいと思いますのでよろしくお願いします。
さて前回に引き続き健康についてお話ししていきますが、今回は運動についてお話ししたいと思います。
運動と一言でいってもいろいろあります。歩く、走る、筋トレをする、スポーツをする。
ここでお伝えしたいことは介護施設に入所されてる方が主に運動してほしいことを伝えて行きます。
それは歩行です。
歩行はトイレに行くときも、食事をするときも、お風呂に入りに行くときも歩いて移動して行きます。これが出来なくなると他の人の手を使わなければなりません。自立を目指してやれることをして行きます。
また高齢者が歩けなくなる原因は筋肉の衰えも確かにあると思いますが、歩く為の脳の制御システムが崩壊した為との考え方もあります。
例えば2〜3週間入院安静で歩けなくなる高齢者をよく見かけますが、歩き始めから全身のバランス感覚、立つことも不安定で足の出し方も忘れています。いわゆる全身の歩く動作全てを忘れてしまっています。
このような状態の人には歩行練習を反復して行うことが重要となってくる。
歩行器の歩行練習も効果的で車椅子の使用状況に応じて歩行介助が必要かどうか変わってきます。歩行器の良い点は支持性が高いことと、歩行器が前方に出たとき必ず片方の足を出さなきゃならず、それに連れてもう片方の足を引き戻す運動にもなります。その動作によって歩く事を思い出させてくれる。1日のうち歩行器の使用が多いほど進歩も早い。
また、やってはいけないことは手引き歩行。なぜなら歩行は両下肢で全身を支えながら前進する運動なので手引きだと前進運動を奪ってしまい自立歩行となりません。
あとは平行棒内歩行訓練も脳卒中の回復期や骨折のリハビリなどには効果があるが週に1〜2回の訓練では自立した歩行にはあまり成果は上がらないとの見解もあります。
自らが歩行することによって自分からトイレに行くこともでき、オムツも要らなくなります。
また運動をすることにより代謝が上がり水分量も多くなります。そして食事に関しても自分から食卓に向かって歩き食事をできるようになります。夢のような話が現実に行われている施設もあるのです。
次回は健康について「排泄」をお話しして行きます。
【参考文献】 新版 介護基礎学 高齢者自立支援の理論と実践 著者 竹内 孝仁 医歯薬出版株式会社