「歯」について

みなさんこんにちは。大郷町歯科医院、歯科衛生士の高橋です。

師走に入り今年も残すところ少しとなりました。急に寒くなり冬支度が間に合わず少し慌てました💦コロナ禍以来マスク生活となり免疫力が低下し細菌やウイルスなどに感染にしやすくなりこの冬はインフルエンザがかなり流行しているようです。12月となると何かと忙しい時期でもあります。体調管理には十分気をつけましょう。

さて、今回は「歯」について書かせていただきます。

はじめに歯の構造について説明します。

歯は「エナメル質」・「象牙質」・「セメント質」・「歯髄」からできていて歯肉から見える部分を「歯冠」と言います。歯肉に覆われている部分は「歯根」と言い顎の骨の中に埋まっていて「歯冠」の2倍の長さです。ほかにも歯を支える周りの組織として「歯根膜」・「歯槽骨」・「歯肉」・「歯肉溝」があります。それでは各名称について説明します。

「エナメル質」は身体のなかで一番硬いところで水晶と同じ硬さです。

「象牙質」はエナメル質とセメント質の内側にあり歯冠から歯根まで歯を形づくっています。エナメル質よりやわらかい組織です。虫歯が象牙質まで進むと痛みを感じます。

「セメント質」は歯根の表面を覆っている組織で骨と同じ硬さです。

「歯髄」通常神経と呼ばれる組織で神経線維のほかに血管やリンパ管が通っていて歯に栄養を与えます。

「歯根膜」は歯の根の表面と歯を支える骨を結び付ける結合組織で食べ物を噛む時に歯にかかる力を吸収・緩和し歯にかかる力が直接歯の周りの骨に伝わることを和らげるクッションの役目をしています。

「歯槽骨」は文字通り歯を支えている顎の骨のことで歯の土台となります。歯周病菌で骨が破壊されると歯がグラグラになります。

「歯肉」は歯槽骨を覆っているピンク色の粘膜で通常歯ぐきと言われています。歯周病の初期の症状が現れるところでもあります。

「歯肉溝」は歯肉と歯の境目にある隙間のことを言います。健康な歯肉の人でも1~2ミリの隙間があります。炎症で深くなった状態を歯周ポケットと言います。

次に歯の役割について説明します。

歯の役割は大きく分けて次の3つです。1「食べ物を噛む」2「発音を助ける」3「顔の形を整える」。虫歯や歯周病で歯を失くし本数が少なくなると良く噛むことができないため食べられるものが少なくなり偏った食事となりがちです。その結果十分な栄養を取ることができなくなりQOL(クオリティオブライフ=生活の質)の低下に繋がります。調査報告によるとおいしく食事ができるためには「20本以上」の歯があることが理想とされています。日頃から適切なプラークコントロールと定期健診が大切となってきますので歯科医院への受診をお勧めします。