ライフステージごとのむし歯予防⑤成人(働き世代)

みなさん、こんにちは

大郷町歯科医院、歯科衛生士の本田です。

今回は、成人(働き世代)のむし歯予防についてお話しします。

働き世代とは、一般的に20歳くらいから、64(定年まで)の年代の方です。人口の約6割〜7割を占めているため、ほとんどの方が当てはまるはずです(*^o^*)

この年代のむし歯予防のポイント、なんといっても二次カリエスです。カリエスとは、むし歯のことです。つまり、2回目以降のむし歯ということです。小学生や中高生のうちにできたむし歯を詰め物をして治療して、数年後成人してから、その詰め物の脇や詰め物の下などにまたむし歯ができるといった状態です。

子供のころにできたむし歯は、小さい詰め物などされている場合が多いです。もちろん、大きなむし歯であれば被せ物が入っていることがありますが、小さいむし歯は、コンポジットレジンという樹脂の材料で小さい詰め物をします。そして、成人してから詰め物の脇や下にむし歯ができ、その詰め物を外し、むし歯の部分をさらに削って詰め物をします。そしてまた同じようにむし歯になってしまうと、数回で、むし歯は神経まで達し、神経を取る治療をして根っこの治療をし、そのときには被せ物(クラウン)になります。そしてその後、年齢を重ねると、被せ物の根元からむし歯になって、被せ物直したり、根っこがむし歯になったり根っこが割れてしまって歯を抜くことになり、歯がなくなってしまうのです。

みなさん心当たりはないでしょうか?

「昔、治療した歯がまたむし歯になった」

これが二次カリエスの始まりです。

必要なむし歯予防は

①定期検診

②正しい歯磨き

③食生活の改善

です。

①定期検診は、どの世代にも言えますが、やはり定期的に検診をして、レントゲン写真などを撮ってしっかりお口の中を管理していくべきです。定期検診は、歯科医院や、個人によって通う間隔は違います。おおよそは3ヶ月に1回が多いと思います。しかし、お口の状態、歯磨きの状態によっては12カ月になる場合もあります。また、最初は12カ月で通って、歯磨きが上手になったら、磨き残しが少なくなったら3カ月に1回にするなど、リスクが低い状態をご自身で保てるようになったら通院間隔を伸ばすということもあります。当院もそのようにしています(^-^)定期検診に通っていればむし歯にならないわけではありません。定期検診はあくまで、中間テストのような定期的に確認する機会なので、定期検診も大事ですが、最も大事なのは普段の生活です。

②正しい歯磨きは、自分の口の中を知り、自分個人に合わせた歯磨きを知る必要があります。ひとり1人、お口の中は違いがありますので、万人に通用する歯磨きではなく、その人個人に効果のある歯磨きの仕方を習得しましょう。

③食生活は、成人して特に一人暮らしになると、乱れやすいです。小学校や中学校では、基本的に学校内でお菓子やジュースを食べたり飲んだりできないので、ある意味、食生活は規則正しいです。高校生にもなると、休み時間などにお菓子を食べたりすることができますね。大学生、社会人も仕事によっては好きな時間に飲食をすることができます。

むし歯ができやすい条件で、最も危険なのは、ダラダラ食べ、ダラダラ飲みです。お口の中は普段は中性で何も起こらない状態ですが、糖質を摂取することにより、酸性に下がり、歯が溶ける時間になります。むし歯とは、歯が溶けて歯質が崩壊(柔らかくなる、穴が空く)病気です。酸性になる回数が多い方、時間が長い方がむし歯になりやすいです。食事と食事の間を2時間以上空けることで、一度酸性になって溶けた歯の表面が再石灰化され、元に戻ります。規則正しい食生活が必要です。

当てはまる方が多いので、お話が長くなりました。これで以上になります。