ライフステージごとのむし歯予防①むし歯ができるまで

みなさん、こんにちは、大郷町歯科医院、

歯科衛生士の本田です(^-^)

さて今回は、ライフステージごとのむし歯予防についてお話しします。ますば、むし歯のでき方についてです。

むし歯は急に穴があくわけではありません。そこに至るまでには順序があります。その順序を知り、適切なタイミングでむし歯予防を行えば、むし歯予防ができます。

むし歯は、まず、お口の中にむし歯菌がいることが前提です。むし歯菌は、元々お口の中にはいない菌です。母親からむし歯やむし歯菌が遺伝する、と聞いたことがあるかもしれませんが、正しくは、むし歯菌が感染するです。むし歯そのものが遺伝したり、うつったりすることはありません。むし歯菌が感染するんです。そして、一昔前までは、母親と言われてしましたが、それは、やはり産まれたばかりの赤ちゃんと過ごす時間が多いのはお母さんだからです。今は、母親だけのせいではなく、家族やむし歯菌が感染しやすい時期に一緒に過ごした時間が長い方から感染すると言われています。乳歯が生えてきた頃から、乳歯が生えそろう4歳頃までの間にむし歯菌が感染します。つまり、この年齢のときに、家族と同じ箸やスプーンなどでお子さんに食事を与えない、飲み物などもコップやペットボトルを共有しないよう感染に気をつけると、むし歯菌の感染が少なく、一生むし歯になりにくいお口の中になる可能性があるのです。なかなか難しいですが、家族でむし歯が多い方や、歯周病に罹患している方などは特に注意が必要です。

そして、歯の形や大きさ、質は遺伝することが多いと言われています。歯の質がいいと、むし歯菌に侵されてもむし歯になりにくい可能性があります。また、質が弱くても、歯が生えてからフッ素などで予防していくことが大事です。

むし歯菌が活発に活動すると、お口の中が中性から酸性になってしまいます。活発に活動する原因は、糖質です。むし歯菌のエサになるのが糖質なので、糖質の摂取が多い方、摂取している時間が長い方は、むし歯菌にエサを与え続けているので、お口の中がずっと酸性です。酸性になっていると、歯の表面が溶けてしまいます。これがむし歯の始まりです。

ですので、むし歯を予防しようなら、お口の中が酸性になる回数を減らし、時間を短くすれば予防になります。しかしそれでも、遺伝的な理由で、歯の質が元々弱い方は、むし歯になってしまいますので、フッ化物を使って、歯の質自体を強くしていく必要があります。歯科医院でぜひ定期検診を受けながら、管理していきましょう。