こんにちは、大郷町歯科医院、歯科衛生士の高橋です。
朝晩の冷え込みが増してきて、だいぶ秋が深まってきたように感じる今日この頃です。
みなさんこの気温の変化で体調を崩していませんでしょうか?
夏の猛暑を乗り越え、疲れがたまっているところでこの急激な気温の変化が起こり、風邪をひいている方が多いようです。体調管理には十分お気をつけください。
私は野菜がたっぷりと入った鍋料理で体力をつけ、風邪対策をしています。
さて、みなさんは歯磨きで、歯ぐきから出血したことはありませんか?
血が出たことがある方が多いと思われますが、今回のブログは歯肉炎(歯ぐきの炎症)について書かせていただきたいと思います。
歯肉炎、皆さん聞いたことはあると思いますが、歯ぐきのどのような炎症のことを言うのでしょうか。初めに健康な歯ぐきとの比較についてお話します。
<健康な歯ぐきとは>
色が薄いピンク色、歯との境目の歯ぐきがしまっていて、表面にみかんの皮のようなぶつぶつ(ステップリング)がみられます。ハブラシの刺激でも出血しない状態の歯ぐきです。
<歯肉炎とは>
色が赤色になり、歯ぐきにしまりがなく歯と歯の間の歯ぐきが丸みを帯び腫れている状態で、歯磨き時のハブラシの刺激などで出血します。
次に歯肉炎の原因についてお話します。
①プラーク(歯垢)によるもの・・歯磨きの時間が短かったり、ハブラシの使い方が悪いなど不十分な歯磨きによるもの
②薬物によるもの・・・・・・・・薬の服用により歯ぐきがもりあがるため、歯磨きが思うようにできずにプラークが取れにくくなるため
③ビタミンの欠乏によるもの・・歯ぐきには毛細血管が通っていて、ビタミンCなどが欠乏すると毛細血管の結合力が弱くなって外からの刺激で出血しやすくなるため
④感染によるもの・・・・・・・ウイルス感染(ヘルペス)や真菌感染(カンジダ)に感染し炎症をおこすため
⑤ホルモンのバランスの変化によるもの・・思春期や妊娠初期から中期また閉経期など、ホルモンのバランスの変化により炎症をおこすため
などがあり、歯肉炎も様々ですが、一般的に歯肉炎と言われる原因のほとんどはプラーク(歯垢)が関係しています。
磨き残しが原因となる歯肉炎は、歯磨きで改善されます。
ハブラシの毛先を使い、時間をかけた丁寧なブラッシングを心がけましょう。
それでもなお、歯並びが悪かったり、奥歯など磨くのが難しいところは磨き残しがでてくるものです。そこは歯科医院での定期的なクリーニングでカバーしていきましょう。
【参考文献】
熊谷崇・秋元秀俊(2003)『「歯科」本音の治療がわかる本』法研